とれない慢性的な疲労に悩む人は全体の7割?!
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現代社会で、疲労を感じない人はいない。なにしろ、子どもやペットの動物までもストレスに悩まされる世の中だ。毎日会社へ行き、業務をこなし、ときには接待や飲み会にも出席して、休日には家事や子どもの世話に追われるような人たちなら、疲労を感じないはずはない。

 

インターネット調査を行うマイボイスコム株式会社が10代から70代までの男女約1万人を対象に、2018年に実施したアンケートによれば、慢性的な疲労を感じている人は全体の7割弱だったという。

 

また、普段の生活で感じる疲労は、「身体的な疲労・疲れを感じることの方が多い」が27・9%、「精神的な疲労・疲れを感じることの方が多い」が26・2%、そして「どちらも同じくらい」は35・4%だった。

 

興味深いのは、「疲労回復のためにすることは」という問いに対して、「寝る」と答えた人が66・9%、次いで「体を休める」と答えた人が41・4%だったことである。

 

充分寝ても、体を休めても、慢性的な疲労が取れないというのだ。

 

これは一体なぜなのだろうか。

 

一昔前なら、「休日に昼まで寝ていれば、疲れが取れる」「うなぎなど精のつくものを食べれば元気になる」というのが一般的だった。ある栄養ドリンクのCMのように「24時間戦えますか」を合言葉に、世の中の働き手は仕事にもプライベートも、精力的に取り組んでいた。

 

だが、それはもう昔の話。このアンケートでは、「疲労回復のために飲むもの」を尋ねているが、その回答として、「栄養ドリンク」や「エナジードリンク」と回答した人は19・7%もいる。約5人にひとりが疲労回復を期待して、それらのドリンクを飲んでもなお、疲労は取れていないのである。

 

一体、なぜ、現代人の疲労は取りにくいのか。

 

これを考える前に、疲労についてまずはしっかり定義する必要がある。

 

疲労とは、風邪や頭痛などと同じように、現代人にとっては当たり前すぎて、とりたてて気にしていないという人も多いが、実は、とても奥が深い。

 

そもそも疲労にはいくつかの種類がある。大きく分ければ、「肉体的」「精神的」「神経的」な疲労だ。

 

1 肉体的な疲労
筋肉を動かすためのエネルギーが不足し、だるさや筋肉の張りなどが起こっている状態のこと。日頃から運動不足だったり、デスクワークで同じ姿勢を長時間とり続けていたりすることによって起こる。反対に、過度の運動や重労働を続けたことにより、筋肉が疲労していることもある。

 

2 精神的な疲労
ストレスを原因として心が疲弊している状態のこと。人間関係のトラブルや家庭の不和、仕事での緊張やプレッシャーなどが引き金となっていることが多い。不眠、食欲不振、イライラ、憂うつなどを伴うことが多く、“うつ状態”に似ている。

 

3 神経的な疲労
長時間デスクワークをしたり、細かい作業をしたりすることによって、目や脳の神経が過度に緊張した状態が続くことによって起こる。集中力が低下したり、物覚えが悪くなったりするほか、不眠や眼精疲労の原因にもなる。

 

特に近年増えているのは、神経的な疲労である。仕事でもプライベートでも、スマホを長時間使用し続けることにより、脳や視神経が過緊張の状態になっているのだ。

 

だが実際は、これら3つの疲労は単独で現れるのではなく、複合的に発生している。終日、パソコンに向かって作業をしていれば、神経的な疲労にもなるし、運動不足により肉体的な疲労も起こる。社内で人間関係のストレスに悩むことがあれば、精神的な疲労も加わるだろう。

 

少し前の日本、とりわけバブル期に向かう好景気の時代では、肉体的な疲労が圧倒的に多かった。だからこそ、「寝れば疲れが取れる」「精のつくものを食べれば元気になる」という程度で、疲労は捉えられていたのだ。

 

だが現在は、インターネットやスマホが広く普及しており、現代人はたえず過密な情報にさらされることになった。

 

加えて、多くの企業ではリストラが加速し、成果主義の浸透や終身雇用制度の崩壊など、労働環境も大きく変化した。環境が変われば、それにさらされる人間の肉体も精神も変化するのは当然だ。つまり、社会環境の変化が、人間の疲労の質までも変えたのである。

 

 

以上、『ビジネスアスリートが実践する 最強のリカバリー術』を一部改変して掲載しました。

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竹下雄真(たけした・ゆうま)
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