お金はかわいいポチ袋で―― パパ活当事者女性インタビュー
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女性が年上の男性とデートをして、見返りに金銭的な援助を受ける――こうした「パパ活」が隠れた社会現象となっています。そんな中、パパ活を社会学の知見から分析した光文社新書『パパ活の社会学』が昨年秋に刊行になりました。刊行後もブームの衰えは見られず、定着の兆しすら見られるパパ活の実態を深堀りするべく、著者の坂爪真吾氏をモデレーターとして、実際に交際クラブ経由でパパ活を行なっている女性たち3人をお招きし、お話を伺いました。パパ活市場で躍動する当事者たちの肉声に、全4回で迫る第2回です。(第1回はこちらから)

 

 

お金をもらわず会っているパパもいる

 

――皆さんがパパ活を始めたタイミングはまちまちですが、実際どれくらいの人数の男性とお会いになったのでしょうか? 頑張って思いだしていただいて(笑)。

 

あやかさん(以下あやか) まとめてパパパっと会ったり、月に1人などペースはばらばらですが、10人はお会いしました。でも続く人は限られてていて、続いたのは3人くらいです。その中でさらに厳選して、関係が続いているのは1人です。この人からは今はもうお金はもらっていません。

 

あやさん(以下あや) お金をもらわずに会っているの?

 

あやか 会って旅行いったりとか、食事したりとか。私は別にお金に困っているわけではないので、相手の男性がすごくいい人すぎて、お金をもらうのが申し訳なくなってきて……。ここ2か月くらいはもう要らないと伝えています。向こうははじめ戸惑っていましたけどね。「曲がった愛情だから」とお金は渡し続けてくれたのですが、5、6回くらい要らないと伝えると、ようやく受け入れてくれました。

 

――珍しいケース! パパ(男性)からすると、理想的と言えるかもしれません。

 

あやか 本当にいい人なので、お金をもらうのは心苦しいですし、私も楽しんでいて色々なことを埋めてもらっている。結婚しているのも相手の男性は知っています。

 

――お相手の男性はどういった方なのでしょうか?

 

あやか 40代で、職業は弁護士です。既婚者で、単身赴任で東京にいて、家族は別のところにいるそうです。ただ、1人の人とずっと会っていると飽きてきたので、もうちょっと別の人を探したいとも思っています。

 

――新しい人を(笑)。そういった関係が続く人と、続かない人の差って一体なんでしょうか?

 

あやか 人間性じゃないですかね。お金をもっているもっていないに関らず、人としての部分――気遣いができたり、言葉遣いとか常識がしっかりしていたりとか……。

 

――そうしたしっかりした人がいても、新しい人を探して?

 

あやか すごく忙しい人で月に2回とかしか会えないので……。足りない部分を埋めていく感覚です。

 

――あとの何人くらいいればその感覚は埋まりそうですか?

 

あやか 仕事や趣味もあるし、家庭や友だちもいるので、あと1人か2人で十分です(笑)。

 

パパ活とお金、かわいいポチ袋

 

――お金をもらわずに、関係が続いているというのは他の皆さんからするとどうですか?

 

あや すごいですよね。クラブで出会って、お金をもらわないというのがすごいです。

 

たまきさん(以下たまき) 私はお金をもらったり、もらわなかったりということの方が多いかもしれません。そんなにきっちり決めていなくて、「いくら」とか言わないし、会いたいときに、フランクに「飲みいこうよ!」みたいな感じで会って……とか。友だちみたいな感じ。自分より倍くらいの年齢の方が多いんですけど、全然飲み友だちだし。

 

あや お金のことは、言わないの?

 

たまき 単純にめんどくさい(笑)。

 

――お金のことを話さないでいると、こじれたりすることはありませんか?

 

たまき ないですね。すごく優しい方が多いので。「この前渡せなかったから、今日多めに渡しておくね」とか。けっこうトントンだとは思います。

 

――そういった曖昧な関係をうまくマネージメントできるのはすごく珍しい気がしています。

 

たまき 「一回じゃあいくらで」と言ってきた男性ほど続いていないです。

 

あや そうかもそうかも。7~8人と私も会ったけど、そういう人とは続かない。

 

たまき 「一回いくらで月何回会いたくて」と指定してくる男性ほど、こっちもめんどくさい。「お前こまけぇんだよ」みたいな(笑)。「月4回で週1回会いたい」って会えるわけないじゃないですか(笑)。こっちだって忙しいし。

 

あやか 週1回の希望の人多いですよね。

 

たまき そういう人に限って、態度も横柄だし、こっちが時間作ってやってんのに……みたいな感じで言われると「もう大丈夫で~す!」みたいな感じに(笑)。「こっちが上、お前が下」みたいな上下関係を求めてくる人とは続かない。自分が無理して予定を合わせるほど困ってない(笑)。

 

――そのあたりは普通の人間関係と同じですよね。自分の都合を押し付けだと当然続かない。お互いに余裕がないとうまくいかない。実際にお金のやりとりをする時ってどんなタイミングで、どんな風に伝えられること多いですか?

 

あや 私は食事中が多いですね。「希望はあるの?」「希望はどのくらい?」みたいな。その時に相手に合わせて、自分の希望を言ったり、希望のちょっと上の金額を言ったり……。相手が私の希望額を充たせないことも多いですが、そこは譲れないです(笑)。そこまでしてやることじゃない(笑)。

 

――ちなみにいくらくらいなんですか?

 

あや 具体的な金額はちょっと(笑)。

 

あやか 私は「お気持ちで……」と伝えることが多いです。それで不十分な額だった人はいないです。ただ、それも相手の男性次第で、2回目はもういいかな、という人には希望額を伝えます。

 

――希望額を伝えられる時点で、関係は終わっていると(笑)。

 

あやか やっぱり金額とかあんまり言いたくない。値切られたりしたらもう、すごいムカつく(笑)。

 

――女性と関係を切りたいがゆえに、値切ってくるという男性もいるかもしれませんね。

 

たまき そういえば、お金、かわいいポチ袋に入れてくれるよね? 男性側はみんなツッコミ待ちらしいけど(笑)。直接現金を渡された時に、男性の方から「なんで『ポチ袋で渡してくれるのがいいな』って言わないの?」みたいな(笑)。「今日のめっちゃ可愛くない?」とかコミュニケーションのネタにもなってますね。

 

あやか ポチ袋、性格出るよね(笑)

 

あや 封筒の人もいるしね。茶封筒みたいなのとか。

 

たまき 勝手にかばんの中入れてくる人もいる。

 

――渡され方も多種多様だと(笑)。印象に残っている渡され方ってありますあ?

 

あやか 喫茶店で話している時に、現金を直接机の上に置かれたことがあって、お札が吹き上がって、お店の中にこう、わーっと(笑)。恥ずかしくて焦りました。

 

あや 私は、一万円札を半分に折って、男性が口にくわえた後に、「とって」って(笑)

 

たまき お札くわえるの汚くないのかな?(笑)

 

あや 口でくわえてほしかったんでしょうけど、「嫌だ~」っていって、手で取りました。一番強烈でしたね。

 

――男性側のファンタジーが爆発していますね。

 

どれくらいの頻度で会うのか

 

――スケジュールの話が出ていますけど、「定期」にせず自由度が高い方が続きやすいですか? 

 

あやか この日とこの日って決められたら、不自由になりますよね。

 

――では、スケジュールはお互い話あって決めることの方が多いですか?

 

たまき 逆に日付をピンポイントで指定してくれないと、私が予定をあけないので。ひと月とかふた月前に、「いつからいつまで東京にいるから、この日空けておいて」みたいな感じで言ってくれると楽です。この間それで、旅行に行きました。

 

あや 旅行代とかどうするの? 場所は?

 

たまき 特に何にも。地方の温泉です。私から行きたいところを伝えて、「じゃあ、そのあたりでとっとくね。現地集合ね。」みたいな。友だちと旅行するみたいなめっちゃゆるい感じで。旅館や地元の人とも仲良くわいわい飲みました(笑)。

 

――パパ活を上手くできる人は、それこそ「友だち」のように、変に「パパ活」ということを意識せずに、普通の人間関係として捉えている印象がありますね。

 

こういう人なら会ってもいい

 

――こういう男性なら会っても良いみたいなのはありますか?

 

たまき 自分の許容範囲であれば(笑)。そもそもけっこう甘くて、B選だし、枯れ選だし、ぽっちゃりがすき、みたいな(笑)。めっちゃかっこよくてとか興味ない。

 

あやか 顔はあまり気にしないかも。

 

あや 私もそう。60歳でも70歳でも清潔感があれば。

 

あやか 大事なのは清潔感があるないか。

 

たまき あとはどれだけ優しそうか、みたいな。

 

あや においとか気にならない?

 

たまき え、でも良いにおいの人とかもいるよ?(笑)あとは、食事する時の振舞い方は気になる。

 

あや 食べ方気になる! 汚い人は嫌だ。

 

あやか なんかがつがつ食べたりとか。音を立てて食べる人はムリ。

 

たまき 自分の育ってきた環境と、成長過程において、近い人だったら良い。

 

――成育歴も含めた、近さを感じられる人であれば良いと。

 

あやか 食事が一番よく分かると思います。

 

たまき お店の人に対して横柄だったりしたら、マジで帰ろうって思う。

 

――清潔感と、においと、食事中のマナーをクリアすればОKなこともあるという(笑)。

 

たまき 男性はお金を持っているのが当たり前の世界なので、お金でほっぺた叩くみたいな生活をしている人は嫌ですね。「お前ら金出しとけば、なびくんだろう?」みたいな。

 

あやか 嫌だ~。

 

――これも、パパ活に限らずって感じですね。

 

(取材協力:ユニバース倶楽部)

 

(第3回に続く)

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パパ活の社会学

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坂爪真吾(さかつめしんご)

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