生活に「パパ活」がもたらす変化―― パパ活当事者女性インタビュー
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女性が年上の男性とデートをして、見返りに金銭的な援助を受ける――こうした「パパ活」が隠れた社会現象となっています。そんな中、パパ活を社会学の知見から分析した光文社新書『パパ活の社会学』が昨年秋に刊行になりました。刊行後もブームの衰えは見られず、定着の兆しすら見られるパパ活の実態を深堀りするべく、著者の坂爪真吾氏をモデレーターとして、実際に交際クラブ経由でパパ活を行なっている女性たち3人をお招きし、お話を伺いました。パパ活市場で躍動する当事者たちの肉声に、全4回で迫る第3回です。(第1回はこちら、第2回こちらから)

 

 

男性が女性に求めているもの

 

――パパ活をしている男性が女性に求めているものって何があると思いますか? 男性は何を求めて女性に会いたがっているのでしょうか?

 

あやかさん(以下あやか) 「癒し」だと思います。あと若い子と会いたいとか(笑)。

 

――若い子に癒されたいということだと(笑)。

 

たまきさん(以下たまき) 要求が大きすぎる人は、後で何かあるじゃないかと思いますね(笑)。初めて会うのに、男性の部屋に連れていかれたことがあります。ご飯食べて帰るだけなのかと思ったら、行先も告げずタクシーに乗せられて……。着いた先は麻布十番のタワーマンションでほとんどモデルルーム。夜景が見えて、部屋に犬ちゃんがいて、「THE」みたいな(笑)。「これからここに帰ってきていいからね」と言われた瞬間にさよならしました(笑)。「鍵あげるから、ここに住んでいいよ。すごいアクセスもいいから、このマンション使っていいよ」って。その人は半分海外に住んでいて…みたいな人で、たぶん愛人用のマンションみたいな。「犬ちゃん可愛いけど、帰るね~」と言って帰った(笑)。

 

――たまきさんが帰った後のその男性のリアクションも気になりますね。

 

たまき 「わかったありがとう~」って感じでした(笑)。

 

――そこはしつこくないんですね(笑)。

 

あやか たまきさんの会った男性みたいに、女性側と少しズレている男性の方が多い気がします。「超優良」は少ない。

 

――良し悪しの基準はどこにあるんですか?

 

あやか 会社とかにいても尊敬できる人ですかね。交際クラブを通して知り合ったとしても、自然と尊敬して付き合っていけるような人です。

 

――女性の側も、クラブに来るような男性をある種「偏見」の目を持って見てしまう中で、「尊敬」できるというのはキーワードかもしれないですね。

 

女性側のパパ活の作法

 

――パパ活の際に何か決めている「ルール」はありますか?

 

あやさん(以下あや) 初めて会う時は、ぜったい食事だけで帰ることにしています。

 

たまき 私も1回目は帰りますね。1回目はだいたい食事になるのですが、そこで味覚が合うかどうかを大事にしています。男の人がお店を指定してくることがほとんどだし、そこで「このお店はおいしい」と思って予約してるわけだから、そこが私と合わないと続かないです。「おいしいお酒とおいしいご飯」を知っている人としか続かない。

 

――なるほど。こうした「ルール」みたいに、他の女性がどういう風にパパ活しているかって気になりますか? 相場とか、どういうデートをしているかとか。

 

あやか 気になるかも。

 

あや 気になる。

 

あやか 私はまったく(笑)。

 

――気になる派と気にならない派が(笑)。パパ活においては、女性同士の横のつながりは薄いかもしれませんね。あやさんはお友だちにもパパ活をやっている方がいらっしゃるというお話でした。情報共有ってされますか?

 

あや しますね。男性との関係のつくり方とか、こういうことをした、こういうことを言ったとか、生々しいことを聞きます(笑)。パパ活をやっている友だちに、私がやっていることを伝えずに、「どうやってやっているの」「いくらなの」みたいなことも(笑)。

 

たまき 私は友だちはまったく知らない

 

あやか 私も。もし会社の人とかに「あの子パパ活しているらしいよ」と広まったら困る。

 

既婚者とパパ活

 

――あやかさんとあやさんは既婚者で、とくに夫婦仲が悪いというわけでもないということでした。

 

あやか 旦那がパパ活のことを知ったら死んでしまうかも。

 

あや そうだね……。でもウチは絶対ばれない。旦那が泊まり勤務しかないので、その時にパパ活しているから。

 

あやか ウチもばれない。

 

――パパ活をしている方は、旦那は絶対気づかないって自信を持って言われる方が多いんですけど、はっきり言ってその自信どこからくるんだろうと思うんですが(笑)。

 

あやか どこからくるんだろう……なんか自信があるんですよ。

 

あや うちの旦那も携帯は見ないし……。

 

――逆に旦那さんがパパ活やっているみたいなことがあったらどうしますか?

 

あや それは絶対ないです(笑)。パパ活を始めて夫には優しくならなかった?

 

あやか 私はあまり変わらないかも。

 

――あやさんは旦那さんに優しくなったんですか?

 

あや 喧嘩がなくなりました。

 

――パパ活や不倫をすること――婚外恋愛をすることによって、「婚内」が安定するというのはあると思います。ガス抜きというか、ストレスがなくなって、結婚が上手くいく。パパ活とか不倫が結婚を安定させているという見方もできますね。

 

パパ活を始めたことによる変化

 

――パパ活を始める前と後で、変わったことは何かありますか?

 

たまき 何も変わらない。人脈が増えたことくらいかな。普段出あわない人とご飯にいって、友だちになって。男性と仲良くなったら、その人のプライベートの友だちなども紹介してもらって、ほとんど身内みたいな……。ほとんどきっかけみたいな。皆さんお金はくれますが。お二人と私だけ少し違うかもしれません。

 

――男性のコミュニティに参加していくようなイメージなんですね。コミュニティとしてのパパ活。

 

あや 私は金銭面が潤ったのと、予定が詰まって嬉しい。あと精神面は……疲れちゃうこともあります。「この人、疲れちゃうな」っていう男性とお会いした時は、もうどっと疲れちゃう。オラオラで横柄な上からくるような人ですね。反対に謙虚で、人生経験豊富で話も面白くて、余裕がある人に会うと、すごい癒されます。

 

あやか すごい顕著に変わったことはありませんが、週4回くらい運動をしています。食事に行く機会が増えるので、太るから。

 

あや うんうん。

 

――パパ活で太る、というのは「あるある」みたいですね。美味しくて高カロリーなものばかり食べるから。

 

あやか あとは人の気持ちを以前より考えるようになりました。会社とかでも。おじさんたちに優しくなりました。みんな色々なものを抱えて頑張ってるんだな、みたいな(笑)。余裕を持って接してあげられるようになりました。

 

――「パパ活はおじさんを救う」みたいな話になってますね、色々な意味で。

 

(取材協力:ユニバース倶楽部)

 

(第4回に続く)

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パパ活の社会学

パパ活の社会学援助交際、愛人契約と何が違う?

坂爪真吾(さかつめしんご)

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