思春期の“群れ”は「人間関係の標準」ではない
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bw_manami

2019/04/19

精神科医・水島広子先生の最新刊『続「他人の目」が気になる人へ ~ひとりがラクになるヒント~』より、一部を抜粋してご紹介します。
「他人の目」から自分を解き放ち、「ひとり」でも心地よくいるためのヒントが満載です!

 

 

いじめや疎外によって刷り込まれた「人間関係の標準」

 

思春期までにいじめや疎外などによって心の傷を負ってしまった人たちは、その頃の人間関係を「人間関係の標準」として心にすり込んでしまいます。

 

つまり、「うまく群れていないと干される」というような感覚がどこまでも残ってしまうのです。これが、「他人の目が気になって、ひとりでいるのがつらい」という心理のもとであると言えるでしょう。

 

確かに、職場でも、同僚の陰口を言ったり昼食時に誰かを疎外したりするなど、「あなたたちは本当に大人?」とつい思ってしまうような言動をとる人はいます。しかし、社会は中学校ではありませんし、多くの大人は目的を持って動いています。

 

ですから、「あなたたちは本当に大人?」と思うような言動をとる人は、結局は未熟な人格と見なされるようになることが多いものです。

 

つまり、社会人の主流として尊敬されることはないのです。

 

その思い込みが「ひとり」を恐れる心理につながる

 

また、大人の環境では、すべての人がひとりだけを疎外する、というようなことは、よほど特殊な環境でない限り、ほとんど起こりません。

 

そういうやり方はよくないと感じる人や、人間関係に興味がないため疎外にすら興味を示さない人もいるので、結果としては「全員から干される」というようなことにはならないのです。

 

思春期までの時代の人間関係を「人間関係の標準」と位置づけてしまった人たちは、「群れる」ことに価値を置き、群れていなければやられてしまう、と思い込んでいます。

 

その思い込みが「他人の目」となり、「ひとりでいるなんて、私は寂しい人だと思われているに違いない」という、「ひとり」を恐れる心理につながるのです。

 

大人はもっと「目的中心」に生きていい

 

しかし、大人になるということは、そこから脱して、もっと「目的中心」「自分中心」に生きることです。

 

親や教師の言うことを聞くことがよしとされた子ども時代から脱皮して、自分なりに「社会において自分は何をしていくべきか」「自分はどういう人生を歩んでいくべきか」を考えながら生きるようになるからです。

 

人が集まる場においても、実際、大人は何らかの目的を持っていることが多いですから、そこでひとりだろうと何だろうと、目的さえ達成できればよいのです。

 

もちろん、「社交」も「目的」の一つにはなり得ますが、それは「群れることが人間として望ましいから」ではなく、ある仕事や近所づき合いのために社交が必要とされるから、という場合も多いでしょう。

 

大人の社会では、目的さえあれば「ひとり」でも問題ない

 

何らかの学校に通うのであっても、資格取得のために、あるいはキャリアアップのために、などという目的があるので、その目的さえ達成できれば、別にひとりでいてもかまわないのです。

 

わからないことがある場合には、「わかるようになる」という目的が中心になりますから、普段親しくしていない人にも質問することができます。とにかくわかるようになりさえすればよいからです。別に「図々しい」などという評価を乗せる必要もなく、ただ大人として礼儀正しく聞けばよいのです。そして、相手も大人であれば、礼儀正しく聞かれた質問にはちゃんと答えてくれるでしょう。

 

大人の社会では、目的さえはっきりとしていれば、「ひとり」の状態にあっても、なにも恐れることはないのです。

 

また、「群れることが嫌い」と言っても全く問題はないのです。

 

例えば、結婚式の二次会などは好き嫌いが大きく分かれる場でしょうが、かなりの「義理」(目的)があってそこに参加しなければならないのであれば、ただ義理のために参加すればよいのです。

 

社交したり群れたりするのが嫌いだったら、楽しむ必要はありません。

 

※この記事は、『続「他人の目」が気になる人へ』(水島広子)をもとに作られました。

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水島広子(みずしまひろこ)

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