片頭痛のある人は、ない人よりも血糖値やインスリン値が高い
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◆糖質制限で明らかに改善する片頭痛

 

片頭痛の原因は、様々な仮説がありながら、いまだにはっきりしたことはわかっていない。

 

しかし私の経験では、それまで週に何度も鎮痛剤を必要としていたような患者が、早い人ではスーパー糖質制限を始めた次の日から、明らかに頭痛が改善し、薬が全く不要になり、1か月後もそのまま薬を飲まずに過ごせるようになる。

 

糖質制限をしっかりすることで明らかな改善を見るので、片頭痛は糖質過剰症候群の一つと考えられる。

 

通常、糖質制限を始めてケトン体が上昇してくるまでに数日かかると考えられているので、ケトン体の抗炎症効果が得られる前に症状が改善するということは、高血糖や高インスリン血症、脳のインスリン抵抗性そのものが原因となっていると考えられる。

 

経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)の結果では、健康な人と比較して、片頭痛やその他の頭痛のある患者では、空腹時や30~60分後の血糖値の上昇を認めていた。

 

インスリン値は、片頭痛の人の場合、空腹時から120分値まで、一貫して、健康な人よりも高値となっていた。

 

(Cavestro,C. et al. Insulin Metabolism is Altered in Migraineurs: A New Pathogenic Mechanism for Migraine? Headache. 2007,47:1436-1442.)

 

片頭痛の人では肥満が多く、うつ病や心血管疾患を併発しやすい。

 

様々な研究でリスクの程度は異なるが、うつ病患者における新たな片頭痛の発症リスクは、2・8~3・5倍の範囲であり、逆に、片頭痛を持つ人のうつ病の新たな発症のリスクは、2・4~5・8倍の範囲である。

 

また、片頭痛の人では、脳卒中や冠動脈疾患の発症リスクは2~3倍にもなる。

 

(Wang,SJ. et al. Comorbidities of Migraine. Front Neurol. 2010,Aug 23;1:16.)

 

認知症に関する記事でも述べたが、インスリンは脳で様々な役割を担っていると考えられる。

 

全身のインスリン抵抗性はもちろん、脳のインスリン抵抗性であっても、片頭痛をはじめ様々な頭痛をもたらしても不思議ではない。

 

…………

 

以上、『「糖質過剰」症候群――あらゆる病に共通する原因』(清水泰行著、光文社新書刊)から抜粋・引用して構成しました。

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「糖質過剰」症候群

「糖質過剰」症候群あらゆる病に共通する原因

清水泰行(しみずやすゆき)

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