つい繰り返し食べてしまう「甘いもの」の罠――糖質の強い依存性
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bw_manami

2019/07/24

 

◆依存物質としての糖質

 

糖質はただのエネルギー源ではない。脳に強く作用する。

 

合法的に摂取できる麻薬と言ってもいいかもしれないほど、依存性があると考えられている。

 

脳のイメージング技術が進歩して、様々なことがわかってきた。

 

その脳イメージングを見ると、糖質を摂取したときに表れる脳の変化は、コカインやアルコールなどの薬物を摂取したときの変化とそっくりなのである。

 

糖質を摂ると、脳のドパミンが大量に分泌されて、報酬系という部分が強く活性化される。

 

報酬系が活性化されると、また繰り返したくなる。

 

そしてまた糖質を摂ると、再びドパミンが出て、脳がまた喜ぶ。

 

これを繰り返していると、通常の状態ではドパミンは減少し、糖質を摂るとやっと通常の状態まで上がるようになる。

 

その先まで行くと、普通に糖質を摂っただけではドパミン量は通常の状態にまでも上がらず、さらに多くの糖質を摂らないと脳が喜ばなくなる。

 

どんどん深みにはまっていくのである。麻薬と全く同じである。

 

13歳から18歳の、いつもたくさん糖質の入った飲み物を飲んでいる人を対象にした研究では、たった3日間、その糖質入りの甘い飲み物を中止しただけで、頭痛の増加、意欲の低下、満足感と集中力の欠如、甘い飲み物への渇望、全体的な幸福感の低下が起きてしまった。

 

まさに「禁断症状」である。

 

(Falbe,J. et al. Potentially addictive properties of sugar-sweetened beverages among adolescents. Appetite. 2019,Feb 1;133:130-137.)

 

◆「疲れたときには甘いものがよい」の嘘

 

糖質制限が広まることで、ケーキ屋さんやおにぎり屋さんがつぶれることはない。

 

それは、この依存性による。

 

糖質は依存性が強いのに、どこでも手に入る。

 

しかも、国も医師も摂取を推奨しているのである。簡単に止められるわけがない。

 

何人かの芸能人が覚せい剤で逮捕され、その後何年か後にまた逮捕、さらに何回も逮捕されるという事件を知っていると思う。

 

悪いとわかっていても、なかなか依存性の強い物質は止められないのである。

 

また、「疲れたときには甘いものがよい」と考える人もいるかもしれない。

 

しかし、実際には体の疲労は回復せず、31の研究から得られた結果によれば、糖質摂取から30分以内で有意に疲労感が増し、60分以内では疲労感が増加する傾向が認められている。

 

糖質はあなたを決して本当の意味では癒してはくれない。

 

(Mantantzis,K. et al. Sugar Rush or Sugar Crash? A Meta-Analysis of Carbohydrate Effects on Mood. Neurosci Biobehav Rev. 2019,Jun;101:45-67.)

 

…………

 

以上、『「糖質過剰」症候群――あらゆる病に共通する原因』(清水泰行著、光文社新書刊)から抜粋・引用して構成しました。

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「糖質過剰」症候群

「糖質過剰」症候群あらゆる病に共通する原因

清水泰行(しみずやすゆき)

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