「ワンランク上の」と「そろそろ良いものを」 という呪い / 地曳いく子の『おしゃれは7、8割でいい』
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ryomiyagi

2019/11/13

 

女性ファッション誌で30年以上のキャリアを誇る人気スタイリスト・地曳いく子さんの最新刊『おしゃれは7、8割でいい』(9月19日発売・光文社刊)より、一部を抜粋してご紹介します。

 

「似合う服がない!時間もない!もう無理!」なあなたを救う、人生とおしゃれがラクになるヒントが満載です!

 

「ワンランク上」の呪い

 

40年近く女子のファッションに関わってきて思うのは、「いつもエンジン全開でいろ!」「常に上を目指せ!」という空気をメディアが作ってきてしまったということです。

 

とくに、バブル後2010年くらいまでは、「頑張ればなんとかなる!」「こうすればうまくいく」「ワンランク上のこんな生活ができる!」と、さんざん雑誌でも提案してきました。

 

でももう、そうやって常に上をめざす生き方では立ち行かないということに、みんなが気づいています。

 

ワンランク上ばかりをめざしていると疲れてしまって、かえって下がってしまうのです。

 

そもそも、ワンランク上をめざして、本当にワンランク上になったことはありますか?

 

本音を言えば、もっと普通でいいし、ちょっと自分が楽しいくらいでいい。

 

それなのに世間には、「まだまだ上がある」「いつでも全力!」という具合にポジティブを強要する空気がまだまだあります。

 

「そろそろいいものを」の呪い

 

もう一つ、「そろそろいいものを、長く着られるものを」という呪いがあります。

 

ファッション誌でもまだ「20年着られる服」といった特集が組まれますし、今の30代前半くらいの女子と話すと、親から、「もう少しきちんとした、長く着られる服を買いなさい」と言われるそうです。

 

ところで、そもそも「長く着られる服」の長くって、どれくらいを想定しているんでしょう?

 

5年? 10年? 20年?

 

自分にあてはめてみると、私は今年還暦(60歳)ですから、もし「10年着られる服」を買うとすると、それは「70歳でも着られる服」になってしまいます。

 

なぜ今から“70歳で似合う服”を着なくてはいけないのでしょう?? 

 

おばあちゃんの服を今、あえて着る必要はあるでしょうか?

 

30歳の人だって同じです。今、30歳なのに、40 歳で似合う服を着る意味はありません。

 

5年先だって同じ。いいところ、3年ではないでしょうか。

 

なかには、革のライダースジャケットのように、「気づいたら10年着ていたわ」という服もありますが、最初から“10年選手”をねらってはいけないのです。

 

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