「ワンランク上の」と「そろそろ良いものを」 という呪い / 地曳いく子の『おしゃれは7、8割でいい』
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ryomiyagi

2019/11/13

 

「一生もの」より「一瞬もの」を

 

今や、ファッションの世界に「一生もの」なんかありません。

 

あるのは、「一瞬もの」。一瞬、一瞬が積み重なって一生になるのです。

 

さっきのライダースのように、「今、ほしい」「今、着たい」と思って買った一瞬ものが、

 

「あれ、今日も楽しいぞ」
「明日も着たいぞ」
「あれ? 去年買ったこれ、まだ楽しいぞ」

 

……という具合に、一瞬がつながるときがあって、そういうものは、結果的に一生ものになる、ということはあります。

 

ですが、最初から一生ものを目指して買うと失敗して、一瞬ものにすらならないのです。

 

今のほとんどの人は、昭和・平成・令和とすでに3つの年号を生きているのですから、昭和から見て明治を振り返るのと同じくらいの時が流れているわけです。

 

だいたい、「きちんとしなさい」と言う親世代自身が、ふだんはユニクロのストレッチパンツをはいていたりするではないですか。

 

だから、もし親世代の人から「いいものを持ちなさい」と言われたら、「前の時代の人が何か言ってるわ」くらいの感覚で受け流すのがいちばんです。

 

※この記事は『おしゃれは7、8割でいい』(地曳いく子・著)より、一部を抜粋・再編集して作成しています。

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