在宅で最も仕事&学習効率を上げる室温は25℃!室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる(4)
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BW_machida

2020/10/30

あなたの不調は、「家」のせいかもしれない!頻尿、不眠、高血圧…様々な心身の不調の原因を、医療だけでなく、住宅の専門家の視点から解き明かした『室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる』(光文社新書)。最新のエビデンスをもとに示された、健康に生きるための住居環境とはいかなるものか……?!

 

 

最も効率を上げる室温は25℃

少し寒いくらいの方が、頭も冴えて仕事がはかどる。そんな風に考える人は多いのではないでしょうか?しかし、それは大きな勘違いです。

 

東京大学名誉教授の村上周三(むらかみ・しゅうぞう)氏の、子供たちの学習効率と室温の関係を調べた研究では、冬場の室内は暖かくした方が作業効率にプラスになることが認められていました。室温を22℃から23℃へ1℃上げるだけで学習効率は10.2%、23℃から24℃への上昇で4.7%向上する結果となったのです。

 

もちろん、暑すぎる環境も作業効率を下げることは間違いではありませんが、冷え冷えとした部屋で作業すれば効率よく仕事ができる、というわけではありません。研究によると、年間を通して学習効率の良い室温は、25℃であることが分かっています。

 

能率を「上げる色」、「下げる色」

このように部屋の室温を25℃程度に保つ、といったことの他にも作業効率を高める環境づくりの方法があります。

 

それは、室内の配色への工夫です。

 

色彩専門家で住環境のカラーコンサルティングも手掛ける南京子(みなみ・きょうこ)さんは、「仕事をする環境には、とにかく色を取り入れることが大事」と言います。
「色は、大脳で認識され、感情の中枢である偏桃体やホルモン分泌を促す視床下部を刺激します。白が多い環境はまぶしく、それでいて心身への刺激も少ないため、疲労を招きやすかったり、創造性にマイナスとなりやすいでしょう」。

 

創造性を高める色としては、海や空といった“自由や解放”を連想させる青が効果があると南さんは言います。他にも、筋肉を解きほぐして精神安定に役立つ緑は、生産性と集中力を向上させる傾向にあり、反対に赤は脳の興奮レベルを上げ、筋肉を強めて“覚醒”を促すため注意力を必要とする作業の効率を上げるのだそう。

 

脳を覚醒させるのは「青白い光」

室内の色に加えて、照明も脳の覚醒に働きかけることが分かっています。
昼間の太陽光に近い「青白い」電球と、どちらかというとオレンジ色に近い「暖色系」の電球がありますが、青白い光のもとで作業をすると脳の覚醒が促され、論理的なテストのスコアが高くなる研究結果が出ています。

 

これは、体の活動態勢を整える体内時計が、暖色系の光よりも、青白い光によって動かされるためです。体内時計は、朝になると体温や血圧をあげて体を活動の態勢にし、作業効率をアップさせ、記憶力もよくします。

 

その体内時計は、ブルーライトを含んだ青白い光によってより働くのです。
様々な照明の中でも特に、LED電球はブルーライトを多く含んでいるため、体内時計を働かせ、脳の覚醒に効果的です。

 

在宅での作業は、オンとオフな境目があいまいなこともあり、集中力が途切れがちになります。
作業効率のために、わざわざ出社したり、カフェやコーワーキングプレイスに行っている人もいることでしょう。しかし、このようなちょっとした工夫次第で、自宅で 作業をはかどらせる環境づくりができるのです。あなたもぜひ、今日から取り入れてみてください。

 

青い部屋は“最高の睡眠”をいざなう

最後に英国で2000世帯の「寝室の装飾色と睡眠時間」を調べたユニークな大規模研究の結果をご紹介します。青色の部屋と紫色の部屋では睡眠時間に約2時間もの差があるのです。

 

 

報告によると、青い寝室を持つ英国人は“最高の睡眠”をとり、58%が「幸せを感じている」そうです。また、緑の色調で装飾された寝室で眠る人の5分の1が“前向きな気分”で目覚めているそうです。

 

部屋を一色に揃えるのは難しくても、布団や枕カバー、カーテン、カーペットなどはできるだけ同系色のものを選ぶといいでしょう。
ぜひ「色のある生活」を取り入れてください!

 

※本稿は、笹井恵理子『室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる』(光文社新書)の一部を再編集したものです

 

文/ふじさわりさ

 

室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる』光文社
笹井恵理子/著

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