アフターコロナを笑って賢く迎えるための「やってはいけない投資」
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ryomiyagi

2020/12/07

 

一向に収まらないコロナ騒ぎはこの冬、さらに勢いを増して蔓延する気配を見せている。東京都はまた飲食業界への時短営業を要請。鳴り物入りで始まったGo Toなんとかも、主要都市が適用除外となり、今やその経済効果はまったく見込めない状態である。すでに困窮の極みにある大小の店舗や企業は、軒並み閉店や倒産の崖っぷちにあるであろうことは想像に難くない。そんな今だからこそ、「本業以外の収入源が欲しい」と考えるのは当たり前ではないだろうか。先日『20年で元本300倍お金が集まる5つの原則』(光文社新書)を手に入れた。元本300倍とは夢のような話だ。
しかし本書には、そんな夢のような話が夢とは思えなくなる、そんなサクセスストーリーとノウハウが詰まっていた。

 

高校受験でドロップアウトし、地元の工務店に大工見習として就職し、バイクで生死を彷徨う大事故を起こしてしまった著者が、その後、エリートサラリーマンとなって少年の頃の夢をかなえたのみならず、トレーダーとしても元本の300倍ものお金を集めるに至る投資のノウハウ。それが本書のテーマ。
そして著者は、元本を300倍にするべく5原則を提唱する。それがこれだ。

 

原則1 お金はやりたい仕事で稼ぐ
原則2 お金は楽しく使う
原則3 いまも将来も犠牲にせずにお金を貯める
原則4 将来のために投資を始める
原則5 お金と楽しく向き合う

 

以上が楽しくお金を増やすための5原則だ。
前述したバイク事故の後、著者は人を幸せにするエンターテインメントを仕事にしようと一念発起し、大検を獲得し、ビジネスとエンターテインメントの本場ニューヨークへ。そしてニューヨーク大学へと進み、ユニバーサル社に就職し、USJの立ち上げメンバーとなる。

 

と、ここまででも十分に平成・令和のサクセスストーリーとして成立する内容だが、本書はさらに、成功を収めたエリートサラリーマンが投資に成功するノウハウまでも開陳してくれている。

 

個人的には投資などには興味を持ったことすらない私だが、とても不思議に思っていることがある。株とか投資と言うと、必ずと言っていいほど「危ない」とか「損した時は人生が終わる」などと危ぶむ言葉を聞かされる。
「ブラックマンデー」などと世界恐慌を示す言葉もあるが、近いところでも「サブプライムショック」や「リーマンショック」に、その都度世の中は大騒ぎをしていた。そして今も、「コロナショック」は不気味に進行している。
それでも株式市場は活況を呈している。なぜだろう。

 

なぜ世界の株価は一時的な暴落があってもずっと上昇し続けているのだろうか。それは、株価が世界経済と連動していて、その世界経済がずっと成長し続けているからだ。

 

なるほど。確かに株価は世界経済と連動している。

 

株価と世界経済がなぜ連動するかは、世界を一つの企業と考えるとわかりやすい。(中略)
では、なぜ世界経済はずっと成長し続けるのだろうか。それは、世界の人口と生産性が伸び続けているからだ。世界経済は、(労働)人口と生産性の掛け算で決まっている。

 

わかり易い理屈だ。だがちょっと待て。経済が(労働)人口と生産性の掛け算できまるなら、少子高齢化驀進中の日本経済の先行きなど、なんと危ういことか。
これはもう、冗談抜きで本業以外の稼ぎ口を手に入れなければならない。

 

そして本書は、投資のためのノウハウをとても具体的に示している。

 

まず投資するための資金の獲得。これは本書に、パーセンテージまで示して詳しく述べている。そうして獲得した資金を、世界経済に投資しようと考えるなら、リターンの低い国内ではなく、日本を省いた諸外国の商品にすることを進めている。だが、諸外国に投資するためには投資信託の商品を購入する必要があるはずだが、この投資信託には幾つもの手数料が発生する。それが、「購入手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」の三つ。
ここでも著者が一言。

 

手数料と商品のよさは関係がないので、手数料は安い方がよい。年間で数%の違いも、数十年の期間ではとても大きな違いとなってくる。毎年2%多くの手数料を支払うと、25年後の君の資産は4割くらい少なくなってしまうのだ。

 

とここで著者は、極めて具体的に、手数料が最も安い(らしい)「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」を紹介する。
などと読者に投資を進めておきながら、と同時に「やってはいけない投資」についての警鐘も忘れない。著者が「やってはいけない」とする投資。それは、

 

・FX(外国為替証拠金取引)
・デリバティブ(金融派生商品)
・短期売買を目的としたすべての金融商品

 

どうしてダメかというと、これらは単に金融商品を売買しているに過ぎず、なんら社会に価値(商品)を提供することに使われないからだ。
転じて世界経済への投資は、社会に提供された商品が活用されれば、売り上げや利益が増加し、連動して株価が上昇する。労働力であれ資金であれ、何らかの形で投資した……また購入した市民も、全員が勝者となるからだという。

 

そしてもう一つ、「決してやってはいけない」とする投資が、

 

手数料が高い商品。
手数料が高い商品でもうかるのは、君よりもその商品を売っている人だと覚えておいてほしい。

 

それが、

 

・外貨預金
・貯蓄を目的とした保険
・金融機関がすすめるすべての金融商品

 

この三つだ。

 

などなど、投資と耳にするだけで怖がる方々(私を含む)にもわかりやすく、かつ可能な限り損失を抑える形で、具体的な企業名やパーセンテージを示しながら教えている。
本書の大半を占める投資のノウハウこそ、投資の未経験者にもとても易く解説されているが、それにも増して、著者の半生からサラリーマンとしての生きがいの見出し方やお金に対する考え方など、どれもが小気味良い説得力をもって読ませてくれる。
そして上記の「やってはいけない」「決してやってはいけない」投資に至っては、著者の確固たる哲学が垣間見えて心地良い。

 

文/森健次

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