アカウントの複数もちは当たり前。Z世代の知られざるメディア生活
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ryomiyagi

2021/02/05

 

これからの消費の主役となる新しい若者世代、「Z世代」のメディア生活の中心となっているのが、SNS。なかでもツイッターは、若者世代はもちろん、ミドルのあいだでもっとも使われているSNSでもある。

 

ツイッターといえば、罵詈雑言や誹謗中傷といった文言が他のSNSよりも多くなりがちで、そのためか男性が多くやっているイメージを持つ人が多いかもしれない。しかし、調査によるとツイッターの利用率は男性よりも女性のほうが高く、20代の社会人にいたってはツイッターの利用率は男性が58.4%なのに対して女性は68.3%。ちなみに、著者によればツイッターに限らず、すべてのSNSは若年層男子よりも若年層女子の方が利用率は高いとのことなので、SNSは若年層女子のものであるといえよう。

 

そんなわけで、若者たちに人気のツイッターだが、彼らは平均2.11個のアカウントを持っているらしい。たとえば誰でも見られるようにしている「公開アカウント」、仲の良い友達とだけやりとりする「身内アカウント」、好きなアニメなどの情報収集をするための「趣味アカ」。日常生活で不満が溜まったり、気が滅入ったときのために愚痴や悪口だけをつぶやく「愚痴アカ」。なぜ複数のアカウントが必要になるのかと言えば、その理由がおもしろい。

 

「若年層がツイッターのアカウントを複数持つ理由を、ツイッターをやっていない、あるいはあまりツイッターに馴染めていないミドル層は理解できないかもしれません。Z世代がツイッターのアカウントを複数持つ理由は、コミュニティごとにアカウントを使い分けているからです」

 

その他にも、写真や動画が中心のSNS、インスタグラムやTikTokもZ世代女子のためのツールだ。著者によれば、TikTokは中学生女子と高校生女子のメディアであり、ミドルではたったの2%しか利用していないらしい。また、若くなればなるほど複数のSNSの利用率が高くなり、結果、メディアの分散化が生じていることからも、Z世代を広告のプロモーションのターゲットに設定する場合には、SNSを中心に戦略をたてるべきだと著者は提案する。

 

ただ、注意も必要だ。Z世代のトレンドの動きは、昭和や平成とは比べものにならないくらい早くなっているから、変化を追い続けるのは難しい。そのことを踏まえたうえで、彼らのメディア生活の実態を知ることができれば「消費者ターゲットとしてのZ世代」、「人材としてのZ世代」、「PRの起点としてのZ世代」を理解することができるようになるだろう。この新世代、いまや時代の中心にいるのである。

馬場紀衣(ばばいおり)

馬場紀衣(ばばいおり)

文筆家。ライター。東京都出身。4歳からバレエを習い始め、12歳で単身留学。国内外の大学で哲学、心理学、宗教学といった学問を横断し、帰国。現在は、本やアートを題材にしたコラムやレビューを執筆している。舞踊、演劇、すべての身体表現を愛するライターでもある。
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