「ひとり」を愛する人も「ふたり」を楽しみたい人も。繰り返し読みたい人生のバイブル
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BW_machida

2021/06/24

一人での時間を大切にしたい人や誰かと過ごすのが好きな人、今日と明日、未来へ続く日々を楽しく過ごしたいと願うすべての読者に優しく言葉を投げかけてくれる本がある。『ふたりのきほん100』は、幅広い世代に人気のエッセイストが綴るパートナーシップのバイブルだ。

 

本書は「わたしからあなたへ」と「ふたりのための」の二部構成。「わたしからあなたへ」では、自分自身が学べる新しさについて。「ふたりのための」では関係を育むときに心に留めておきたい言葉が、どちらも100ずつ綴られている。作者の言葉は、人付き合いのなかに見え隠れする、生きることの喜びと幸せを再確認させてくれる。それはいわばパートナーシップの基本であり、人生の知恵だ。

 

たとえば、著者は人と人の付き合いを一冊の本に例える。

 

「人との付き合いかたは、本を読むことと似ています。わかりにくいところがあっても、ゆっくり時間をかけて読めば、深い理解が得られます。いい本は、読むたびに新しい発見がある。気に入った本は、ずっと手元に置いておきたい。人との付き合いもそうではないでしょうか。急いで読んで、わかったような気になるのももったいないことです。」

 

人の心は繊細で複雑だ。だから決して焦ってはならない。大切なのは、日々の気づきや学びを取りこぼさないように注意しながら、困難を乗り越えられるような強さと健やかさ、ほがらかさと賢さを身につけることだと著者は語る。

 

たとえば、相手を所有しないこと。違いを認め合い、何があっても逃げないこと。お互いの経験を共有して一緒に成長し、愛の言葉を囁くこと。言葉や態度で伝えられない場合は、スキンシップの力を借りること。人間は肌の温もりで気持ちを伝えることもできるのだと覚えておきたい。互いがよきパートナーであるためには、二人だけのルールが必要になることもあるだろう。本書には、人生の学びとしてゆっくり取り組んでいきたい「きほん」がたっぷり収められている。

 

「しあわせというのは、とても漠然としていて、どんなことでも、自分の気持ち次第で、しあわせと思えばしあわせです。けれども、本当のしあわせというのは、なかなか難しいように思います。しあわせをつくるものは何でしょう。それはよろこびではないでしょうか。よろこびはふたりで見つけることができること。よろこびがたくさん集まったら、そのときにきっと本当のしあわせを実感するのです。」

 

「ひとり」と「ふたり」。どちらの時間にも、かけがえのない楽しさと喜びある。ひとりでいるのと違って、ふたりで過ごす未来には困難や苦労があるだろう。しかしゆっくりとパートナーシップを築いていくことは、ひとりの時間を豊かに過ごすことにも繋がっていくのだということを本書は教えてくれる。

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