『離婚約、してみました。』第3章から、悩める「愛かお金か」問題について
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BW_machida

2021/12/09

 

読者さまから、「具体的に参考になることがたくさんあった!」というお声を早くもいただいている、のらりくららさんの初の著書『離婚約、してみました。別れてもヨリを戻しても幸せになるために』。離婚を考えたときに直面するのが、「愛がなくても経済的安定を選ぶか?」という問い。夫婦問題カウンセラーでFPの寺門美和子さんのアドバイスはーー。

 

「愛かお金か」より、ライフデザインを描けるか

 

くらら 「離婚約」中の今、私の気持ちが揺れ動くのは、やっぱり「愛かお金か」問題のせいです(笑)。夫のことは大嫌いではないけれど好きではない。夫も私のことは好きではない。お互いに愛はない状態。でも、私が子どもの学費は負担しているものの、家賃は夫に払ってもらえるなど、経済的に考えると結婚していたほうがメリットは多い。お金=経済的安定を取るのか、それとも愛のない暮らしから抜け出し、あわよくば新たな愛のある人生を見つけるために飛び立つのか、究極の二択に行き着きます。以前、57歳の女性から、「私も40代のころ、離婚を考えたことがあったけれど、50代になるとそんなことどうでもよくなるわよ」と言われて、一時的な気の迷いなの?とも思ってしまいます。

 

寺門 その方は悟りが早いですね。実際、私のところに相談に来る方は、50代こそ悩まれていますよ。40代より稼げる力が弱いから悩みが深いです。70代でもくららさんと同じように、「愛かお金か」で悩む方はいらっしゃいますよ。でも70歳を超えるころには夫も角が取れて丸くなってきて、別れを選ばず我慢してよかったと思う人が増える印象です。一時、離婚したいと悩んでいたのに、パートナーと添い遂げ、遺族年金ももらって幸せそうに過ごされている方もいらっしゃいます。

 

くらら 80歳を超えた夫婦が離婚したという話を聞きました。理由は夫に好きな人ができたからだそう。これは夫から離婚を切り出したケースなので少し違いますが、何歳になっても愛を選ぶ人はいるのだと驚きました。

 

寺門 本当ですね。男性は経済的な問題にそこまで悩まない分、愛に走る人もいるかもしれませんね。一方で、60代後半の女性が自宅で脳梗塞で倒れてしまい、大嫌いな夫がそのとき珍しく早く家に帰ってきて助けてくれたために一命を取り留めたんですね。それがきっかけで、「絶対、離婚!」と言っていた方が離婚を取りやめ、今では仲良く暮らしているケースもあります。

 

くらら 確かに緊急時や体が弱ってきたときに夫やパートナーがいると心強く感じますよね。離婚の目安として「経済力」と両輪をなす「マインド」、つまり生き方の目安は何でしょうか?

 

寺門 離婚後の人生、つまりライフデザインを自ら描けるかどうかです。離婚したいと勇んで乗り込んで来られても、「離婚後の人生はどう考えていますか?」とお聞きすると止まっちゃう人が多いんです。何をして働くか、どこに住むかさえノープラン。仕事をしていない方は何をして働きたいのかから始まり、離婚後の趣味は?子育てを卒業したらどこに住む?介護施設に入りたいと思ってる?など、そこまで具体的に人生を描けるのであれば離婚しても幸せになれると思います。

 

くらら 離婚後の趣味まで考えておかないといけないんですね。離婚するときに、なかなか今後の趣味や介護のことまで考えられないけれど、「離婚約」は時間の余裕があるからその後の自分の人生をじっくり考えられる、という意味ではいいのかもしれません。

 

寺門 そうですね。「今の夫がいなくなれば、それだけでいいんです」という人もいますが、離婚後、日々のルーティンだけでは楽しく生きてはいけません。子育てにも終わりは来ます。厚生省のデータによると女性がいちばん多く亡くなる年齢は92歳です。順に2位93歳、3位91歳、4位94歳、5位95歳、6位90歳。そこまでどうやってハッピーに生きるのか?一方、男性は1位89歳、2位88歳、3位87歳、4位90歳、5位86歳、6位85歳です。

 

くらら 結婚を継続しても女性の場合、夫が亡くなった後、独り身で過ごすことになる確率が高いということですね。

 

寺門 もっと衝撃を受けるのは認知症の発症率です。80歳以降で男性の発症率が16・8%に対して女性は24・2%。85歳以上では男性35%、女性43・9%。90歳以降になると男性49・0%で女性は65・1%です。

 

くらら 圧倒的に女性が多いですね。

 

寺門 だからこそ「マインド+経済力」を実生活に落とし込むことが大事ですね。ホリエモン(堀江貴文)さんは著書で、「人生100年時代、ひとりの人と結婚し続けるのはありえない。オンラインサロンを作ったのは定年後の遊び方を教えたいから」と仰っていました。いずれにせよ、「マインド=生き方」と、「経済力=その生き方の必要経費」について考えることは、離婚するしない、パートナーがいるいないを問わず必要だと思います。

 

くらら まさにそうですね。ライフデザインを具体的に描くことは結婚していても必要なことですね。ひとりの人を愛し抜くことができたらそれは本当に幸せなこと。でもそれができないからといって自分に欠陥があったわけでも、ダメな人間というわけでもない。お互いのマッチングの問題もあるし、時間と共に人は変わっていくから。かといって、新しい人と結婚したら上手くいくのかといえば、そういう問題でもないですよね。また前の結婚とは違う問題も出てくるでしょうし、お互い努力しないと2人の思う関係は築けない気がします。ただ一度結婚している分、学んだことも多いので、上手くいくことも多いのかもしれません。やっぱり自分にとって何が大切なのか、何が幸せなのかを今一度考えないといけないですね。

 

寺門 仰る通りです。愛があるかないか以前の問題として、今の時代、前章でも申し上げたように、「自立」と「自律」が必要なんです。その結果、自分のライフデザインの輪郭がはっきりしてくる。独身の方もそう。だから私自身は、「離婚しても、しなくても幸せになる」がモットーです。

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離婚約、してみました。

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