1行クイズ「この偉人だ~れだ?」歴史小説家からの挑戦状!【初級編】
ピックアップ

 

中国歴史小説『賢帝と逆臣と』(講談社文庫)や『劉裕 豪剣の皇帝』(講談社)などの著書を持つ歴史小説家・小前亮先生から、歴史好きのあなたに挑戦状!

 

“キャラ重視の人物事典”として話題の『世界史をつくった最強の300人』(小前亮・著/光文社知恵の森文庫)より、世界の偉人たちのアクの強いエピソードを厳選し、クイズ形式にワンフレーズで紹介します。

 

1行の問題文とヒントを頼りに、世界の偉人の名前を当てて下さい。
10問中、あなたは何問正解できる?

 

Q1 焚書のせいで2000年以上恨まれ続ける
ヒント…有能な宰相であり、秦の始皇帝の統一と、中国初の中央集権国家の建設に大きな役割を果たした。しかし、ライバルは容赦なく殺し、邪魔な書物はすべて焼いてしまうなど、目的のためには手段を選ばぬやり方で、二千年の後まで恨みを買っている。焚書は法家の主張で、彼の独創ではないのだが。

 

Q2 皇帝より芸人になりたかった
ヒント…ローマ皇帝。悪名の高さでいえば、世界屈指の暴君である。しかし、彼が粛清したのは身内や貴族や大金持ちであり、弾圧したのはキリスト教徒だったので、一般の市
民にはむしろ支持されていた。芸術とお祭り騒ぎが大好きで、たびたびイベントを開いてみずから芸を披露する皇帝は、馬鹿にされながらも愛されていたのである。考えてみれば、皇帝というのも因果な地位である。たいていのことは思いどおりになるのに、なりたい職業にはなれないのだから。

 

Q3 「米がないなら肉を食え」
ヒント…晋の二代皇帝。一族は嫌味なほど頭のいい者が多いが、そのなかでは珍しくバカだった。にもかかわらず、最年長の皇子で母后の寵愛を受けており、またその息子が優秀だったため、皇太子となる。即位後も期待にたがわず、民衆が飢えて穀物を食べられないと聞けば、「ならば何で肉粥を食わないのだ」などとのたまった(マリー・アントワネットの元ネタという説もある)。当然ながら、国は乱れた。

 

Q4 珍獣好きの大帝
ヒント…フランク王(カロリング朝)、西ローマ皇帝。フランス語ではシャルル、英語ではチャールズ。五十三回にわたる出征で領土を広げ、ゲルマン・ローマ・キリスト教の文化を統合して、西ヨーロッパ世界の基盤をつくった。勉強も運動も好きだったが、趣味は珍獣の収集であり、宮廷に動物園を開いて諸国から贈られた象や猿、ライオンなどを飼っていた。これは外交の成功と皇帝の権威を見せつけるためと説明されるが、大帝は少年の心を持っていたということにしておきたい。

 

Q5 英語を話せないイングランド王
ヒント…イングランドの獅子心王。十字軍に参加したのをはじめ、治世のほとんどを戦地で過ごした。莫大な戦費や捕虜にされたときの身代金を捻出するため、重税を課し、売れる物は何でも売ったが、十字軍効果で人気は高かった。戦争においては意外にリアリストで、サラディンとの戦闘と和睦は、指揮官としての有能さを示している。しかし、フランスで育ったために英語は話せず、イングランドに滞在したのはわずか半年。王も元気で留守がいいのか。

 

Q6 ヨーロッパで初めて活版印刷で本を作った
ヒント…ドイツの金属加工職人で、ヨーロッパではじめて活版印刷で本をつくった人。彼の発明のおかげで大量に書物が出回り、知識や情報の伝播に革命的な変化が生じた。ルネサンスや宗教改革、さらには産業革命、市民革命へと、その影響は大きい。ただ、自身は事業に失敗し、不遇な人生を送った。よくあるパターンである。

 

Q7 梅毒を世界に広めた
ヒント…大西洋を横断して到達した陸地をインドと思いこみ、ネイティブ・アメリカンがインディアンと呼ばれる原因をつくった。アフリカの西にインドがあると思っていたのは、地球の大きさを小さく見積もっていたためで、その原因はアラビア・マイルをイタリア・マイルに変換していなかったからである。たとえて言うと、漢文を読んでいて、「一里」と出てきたから、日本語の「一里」で計算した、みたいなことだ。無謀で無計画でおっちょこちょいで、自分のまちがいを絶対に認めない。こういう上司を持つと悲惨だ。梅毒(ようするに性病)をヨーロッパに持ちこんだことでも知られる。本当にはた迷惑な男である。

 

Q8 離婚したくて宗教改革
ヒント…離婚を許さないローマ教会から離反して、イギリス国教会を独立させたイングランド王。国教会の教義は旧教寄りだったが、後に政治的都合により新教側に近づいている。離婚の理由は男児を望んだからだが、何回も繰り返すうちに、別の理由が出てきたように思われる。いわく「だましたな⁉ 肖像画では美人だったじゃないか!」。

 

Q9 三選辞退は英断
ヒント…アメリカの初代大統領。植民地軍の総司令官として独立戦争を戦い、勝利をおさめる。戦後は初代大統領として合衆国の発展に尽くした。就任演説よりも、三選出馬を拒否した辞任演説のほうが、後世への影響が強い。そのおかげで、アメリカは多選の弊害を免れることができている。ちなみに、有名な桜の木のエピソードはもちろん作り話である。正直者に政治家は務まらない。

 

Q10 ハワイ諸島を統一、主な武器は銃
ヒント…四つの国に分かれていたハワイ諸島を統一し、ハワイ王国を建設した大王。イギリスやアメリカの援助を受けて火器を導入し、軍事力を増強したが、すぐれた外交手腕で独立は維持した。いけにえの儀式を廃止したことも業績のひとつである。勤勉で寛容な王で、決して怠け者だったり、気の塊を発射したりはしない。

 

【答え】A1:李斯/A2:ネロ/A3:恵帝/A4:カール大帝/A5:リチャード一世/A6:グーテンベルク/A7:コロンブス/A8:ヘンリー八世/A9:ワシントン/A10:カメハメハ一世

 

その他、キャラの濃い偉人たち324人を解説した書籍『世界史をつくった最強の300人』(小前亮・著/光文社知恵の森文庫)は好評発売中!

 

※この記事は『世界史をつくった最強の300人』より一部を抜粋して作成しました。

関連記事

この記事の書籍

世界史をつくった最強の300人

世界史をつくった最強の300人

小前 亮 こまえ りょう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterで「本がすき」を

この記事の書籍

世界史をつくった最強の300人

世界史をつくった最強の300人

小前 亮 こまえ りょう

RANKINGランキング