リフレと並行… 普通にバイトに戻れない。夜の世界とつながるパパ活 #パパ活の社会学3
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女性が年上の男性とデートをして、見返りに金銭的な援助を受ける――そんな「パパ活」が若い世代を中心に広がりを見せています。実際の男女にインタビューを敢行し、パパ活を社会学の知見から分析した光文社新書『パパ活の社会学』(坂爪真吾著)が刊行になりました。刊行を記念して、『パパ活の社会学』の一部を全4回に分けて公開します。彼女ら彼らをパパ活に駆り立てるものとはいったい何なのでしょうか?

 

第1回はこちら
第2回はこちら

 

 

主導権はあくまで自分

 

「でも私の通っている大学の人たちは、結構やっていると思う。ブランド価値のある大学であればオファーが来やすいですし。みんな、服とかバッグとか欲しいと思うので。

 

とりあえず交際クラブはやめずに継続するつもりです。これから就活なのですが、就職はしないかもしれません。人に雇われること、人と同じことをやるのがすごい嫌なんですよ。

 

以前、不動産会社に就職しようと思って、宅建の資格も取ったことがあるんです。そこから知り合いのコネで現場で働かせてもらったのですが、とても大変な職場でした。一日中電話が鳴りっぱなし。これは自分にはできないな……っていうか、私は就職自体できないなと(笑)。旅行も行きたいし、とにかくゆっくりしたいです(笑)。

 

自分でネットか美容に関する会社をつくることも頭にあるのですが、ボーッと考えている程度で、まだ決まっていないです」

 

これからパパ活を始める人への助言として、「やる場所を見極めた方がいい」と玲香さんは忠告する。

 

「いわゆる出会い系サイトのようなところじゃなくて、相手方の男性の身元が確認できる、
しっかりしたところでやった方がいい。これは自分でやってみて、本当に実感しました。交際クラブという仕組み、考えた人はすごいですよね。

 

パパ活の良いところは、短時間で無理なくお金が手に入るところです。実際に何回も会う関係になる相手って、自分としても結構気に入っているというか、一緒にいて嫌じゃない人に自然となりますよね。キャバクラだと、嫌な人でも接客しなきゃいけない。でもパパ活であれば、主導権はあくまで自分にある。同じ『一緒にお酒を飲む』でも、嫌いな人と6時間飲むよりも、好きな人と6時間飲めた方が、その後の疲れが全然違う。

 

パパ活のデメリットは、安定性がないところ。私としては、そもそも単発の関係だったら割に合わないなと思ってしまう。見ず知らずの人と初回からホテルに行ったとしても、もらえてもせいぜい3万ですよね。そう考えると、私の場合はご飯デートの方が割が良いので、単発の関係を求める人と会うメリットを感じません。

 

そういった点も含めて、たまたまお互いのスケジュールが合ったから会う、というのではなく、きちんと事前に相手の紹介文やカレンダー機能をチェックして、会うか会わないかを決めることも大切だと思います。例えば『夜の時間帯に誰でもいいから会いたい』と書いている人は絶対に身体目的だと思うので、私だったら会わない。単発の相手ではなく、長期的な関係を築ける相手を探すべきです」

 

パパ活とリフレのつながり

 

玲香さんはパパ活と並行して、派遣型リフレ(若い女性との会話や添い寝などのサービスを提供する業種)の体験入店を経験したり、メンズエステの面接を受けたこともあるという。

 

「面接や体験入店は、結構色々なところに行くんですよ。リフレも、友達に誘われて1日だけ体験入店したことがあります。派遣型のリフレで、ホテルの部屋に出張して、お客さんをベッドの上でマッサージして……という感じのサービスです。

 

面接の際に仕事の内容を説明されたのですが、『お客さんをうつぶせにして、適当にマッサージしてあげてね。あとはその辺にある本を読んで勉強して』と言われただけでした。

 

その日だけなのか分からないのですが、予約が来ないんです。女の子が10人くらい部屋で待機しているのに、1本も電話が鳴らない。4時間くらい経って、ようやく一本指名が入って、ホテルに行きました。接客は、自分でも『こんなマッサージでいいのかな』と思うくらい、メッチャ適当にやった。とりあえず、背中を軽くなでるくらい(笑)。

 

お客さん自体は、とてもいい人でした。裏オプションについては、最後まではやらずに、途中までくらいで3万もらいました。タイミングがよかったのかもしれません。

 

結果的に、1時間で3万。待機中も勉強したり本を読んだりできるので、悪くはないのですが、それっきりで行かなくなりました。リフレに関しては、お客さんが来ない時は全く来ないのかな……と思います。今週は、メンズエステの面接に行く予定です」

 

玲香さんの例を見ても分かる通り、10~20代前半の若い世代において、パパ活とリフレの世界は緩やかにつながっている。

 

いずれも男性との疑似恋愛的なコミュニケーションをサービスとして提供する仕事であり、当事者間の交渉によって金額が変動するため、短時間かつ即日で高額の報酬を得られることが特徴だ。

 

そして、一度こうした世界に足を踏み入れてしまうと、なかなか抜け出せない点も共通している。

 

「一回こういう仕事をやっちゃったら、普通のバイトには戻れない。ズブズブいっちゃう。

 

私は友達に言われたこともあって、夜の仕事だけはなんとか抜けられて良かったかなと思います。パパ活もやめられない人がいっぱいいると思います。最初はいいかもしれないけど、全ての収入をそれだけに頼るのは怖い。いつ相手がどうなるかも分からないし。

 

仮に就職するとしても、履歴書にバイト経験とか書けないですもん。間違っても『交際クラブ』とかは書けない。抜け出す時に必要なのは、自分の意志。誰に何を言われても、自分が変わろうと思っていなければ絶対に抜けられない。誰かにどうにかしてもらう……といったことではない気がします」

 

第4回に続きます)

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パパ活の社会学

パパ活の社会学援助交際、愛人契約と何が違う?

坂爪真吾(さかつめしんご)

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