二次元女子との結婚意識調査【第8回】岡嶋裕史
岡嶋裕史『インターネットの腐海は浄化できるのか?』

かつてインターネットがユートピアのように語られた時代があった。そこは誰もが公平に扱われ、対等な立場で建設的な議論ができる場のはずだった。しかし現在、そんな戯言を信じる者はいない。ネットは日々至る所で炎上し、人を騙そうという輩が跋扈し、嘘の情報であふれている。黎明期から知る人間は誰もが思うはずだ、「こんなはずではなかった……」。ネットはいつから汚染された掃き溜めのような場所になってしまったのか? それとも、そもそも人間が作り、人間が関わる以上、こうなることは約束されていたのか? 黎明期からネットの世界にどっぷりハマってきた、情報セキュリティの専門家である中央大学国際情報学部開設準備室副室長の岡嶋裕史氏が、ネットの現在と未来を多角的に分析・解説する。

 

 

二次元女子との結婚は、ある意味でオタクの欲望の到達点かもしれない。「艦隊これくしょん」でも、キャラクタと婚姻関係を結ぶことができる「ケッコンカッコカリ」というシステムは、概ね好意的に受け入れられている。艦これのケッコンカッコカリには、結婚指輪が必要で、これは700円で売られている有償アイテムなのだが、かなりの数の重婚をする猛者も多い。

 

結婚に対するハードルとして700円というのはだいぶ低廉だが、このハードルをどこまで上げることができるのか、2016年7月に調査を行ってみた。母集団が小さい(n=300)ので参考程度だが、二次元キャラとの結婚観を問うた。

 

Q アニメやゲームなどのキャラクタと結婚できる制度ができたら、利用したい(結婚したい)と思うか

 

A 堅気の人

 

 

A オタク

 

 

Q 結婚相手(キャラクタ)に住民税がかかっても、結婚をしたいと思うか

 

A 堅気の人

 

 

A オタク

 

 

二次元キャラとの結婚に、オタクが有意に前向きなのは自明として(むしろ堅気の人でやや結婚を考えてもいいと考える人が 1.2%もいるのが驚きである)、そのためのハードルとして「もし結婚ができるなら、二次元キャラクタ(婿/嫁)分の住民税を払ってもよい」を掲げても、9.1%もの人が残る。簡易的な調査なので、あまり真に受けるのは危険だが、相当なハードルを課しても、二次元キャラと添い遂げたいと考えている人が、一定割合は存在するのだ。

 

もし二次元婚が実現したら、人口が減り続ける一方の日本だが、納税人口は増やせるかもしれない。

インターネットの腐海は浄化できるのか?

岡嶋裕史(おかじまゆうし)

1972年東京都生まれ。中央大学大学院総合政策研究科博士後期課程修了。博士(総合政策)。富士総合研究所勤務、関東学院大学准教授・情報科学センター所長を経て、現在、中央大学国際情報学部教授、学部長補佐。『ジオン軍の失敗』(アフタヌーン新書)、『ポスト・モバイル』(新潮新書)、『ハッカーの手口』(PHP新書)、『数式を使わないデータマイニング入門』『アップル、グーグル、マイクロソフト』『個人情報ダダ漏れです!』(以上、光文社新書)など著書多数。
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