モンスターたちが所狭しと大暴れ! 新宿・歌舞伎町の「怖すぎて」泣ける店「監獄レストラン ザ・ロックアップTOKYO」
寺井広樹の東京いい店泣ける店withおとよ

お化け屋敷イベントに本物のお化けが……

 

「なんだかお化け屋敷みたいなレストランですね」と、おとよ。お化け屋敷と言えば、知人のKが以前にこんな経験をしたんですよ。

 

お化け屋敷イベントの帰りの電車でのことです。Kのちょうど斜め前の席に浴衣姿の女性が掛けていたんです。

 

見覚えがあるんですが、名前が思い出せません。ごく最近知り合った女性のような気がするのですが、誰なのか、分からなかったそうです。

 

考えているうちに最寄り駅に着いたので、Kは電車を降りました。すると、その女性も同じ駅で降りたんです。

 

自宅へ向かう道を歩き出すと、女性もKの後ろを歩いてくるじゃないですか。Kは近所に住んでいる人なのかと思って、振り返って見ました。

 

すると、その女性は何やらただならぬ雰囲気で、Kを睨みつけたんです。Kはドキリとしたそうです。

 

Kはその女性から離れようと、早めのペースで歩き始めました。しかし、その女性のことがどうにも気になって、もう一度振り返って見たんです。

 

すると少し距離が離れたため、浴衣の裾の方に描かれた大きな蝶の柄が見えました。印象的なその柄で、Kは気が付きました。お化け屋敷イベントの入り口で、すれ違った女性だった、と。

 

偶然、同じイベントに参加しただけの女性だと判明したんですが、今度は女性の睨むような目つきが気になります。誰かと人違いをされているのか。あるいは、怪しい男だと思われているのか、と。

 

Kがそんなことを考えながら再び歩いていると、女性のカタカタカタという下駄の音が、突然早くなったんです。音はどんどん近づいてきて、Kのすぐ後ろまで迫ってきました。Kは思わず女性を振り返りました。

 

ところが、そこには誰もいなかったんです。

 

お化け屋敷イベントという作り物の会場で、本物を拾ってしまったのだろうかと、Kはぞっとしたわけです。

 

次から次へ出現するモンスターたちに絶叫!

 

すると、私の話を打ち切るかのように警報音が鳴りました。いよいよモンスターたちのショータイムの始まりです。

あちらこちらから囚人(お客)たちの悲鳴が聞こえてきます。女性の甲高い声に、男性の野太い声も混じっていて……。どんなモンスターたちが暴れているんでしょうか。声だけで正体が見えないので、余計に恐怖心が増幅されていきます。

すると、「いま、私たちの監獄の前をモノトーンのピエロが横切りましたよ」と興奮気味のおとよ。そう、監獄のドアは鉄格子になっているので、中から外の廊下が見えるんです。

間近で見るだけでも怖い
モンスターは上の窓からも!

 

しばらくすると、赤いフードとマントを身に着けたモンスターが「ガラガラッッ! ガシャャン!」とわざと大きな音を立てて、監獄のドアを開けました。その大きな音に、皆、思わずビクッとしてしまいます。

 

私たちの監獄に侵入したモンスターは、おとよに襲いかかります。すると、おとよ、「あ、あっちの美女のほうが美味しそうですよ」と緑を指差します。おとよ、なんて卑怯なんですか!

 

「ち、違います。泣き美女とモンスターのツーショットが撮れる絶好のチャンスだと思いまして」とおとよ。

 

すると、モンスターにも私たちの意図が伝わったのか、くるりと標的を変えて緑へ。緑は「ギャー――――」と絶叫して涙目……。

 

シャッターチャンス! そう張り切ったのですが、なぜか突然、買ったばかりのカメラが動かくなってしまいました。暗闇での操作に、まだ慣れてないからでしょうか。それとも呪いでしょうか。泣けてきます。

 

「ここは、私のカメラで!」とおとよの激しいフラッシュ攻撃が始まりました。モンスターはおとよに恐れをなして、別の標的を求めて退散。モンスターに襲われる寸前の緑は、間一髪、救われることに……。

 

至近距離だと恐怖もひとしお

 

ホッとしていると、別のモンスターが天井から顔を覗かせているじゃないですか。「うぎゃーーー!」とモンスターを指さして、大騒ぎのおとよ。

 

モンスターは天井の死角からも迫ってきます!

 

しばらくすると、特殊部隊がモンスターを退治したとのアナウンスが流れ、騒動は収束。これで一安心です。

 

「久しぶりに涙を流しながら絶叫して、すっきりしました」と笑みが戻る緑。

 

涙を流してすっきりした表情の緑

 

けれど、作り物の中に本物が潜んでいることも。モンスターが今夜、家までついてくるかもしれませんけどね。

 

●お店の情報
住所: 東京都新宿区歌舞伎町1-16-3セレサ陽栄新宿ビル7F
営業時間:
月~金・祝前日:17:00~24:00
(L.O.23:30、ドリンクL.O.23:30)
土・日・祝:12:00~24:00
(L.O.23:30、ドリンクL.O.23:30)
定休日: なし
電話: 03-5292-5516
http://www.lock-up.jp/shop/10037

東京いい店泣ける店

寺井広樹・とよしま亜紀

【寺井広樹】
泣いて心のデトックスを図る「涙活」を発案。『涙活公式ガイドブック』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)、『泣く技術』(PHP研究所)、絵本『ナミダロイド』(辰巳出版)など著書多数。
【とよしま亜紀】
雑誌・書籍編集兼ライター。現在、師匠である寺井氏の元で“涙のスペシャリスト”として修業中。著書に、あの世とこの世の情けに泣ける『宮城の怖い話』『新潟の怖い話』『静岡の怖い話』(TOブックス)。

イラスト:えんどうまめ
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