新しい暮らしにフィットするDIYで 家づくりがひとつのライフワークになる
小澤典代『日用美の暮らしづくり、家づくり』

ryomiyagi

2020/07/16

新型コロナウィルスとの共存を余儀なくされている日々。誰しも“新しい生活様式”という漠然としたスローガンに、どうしたものかと考えあぐねているのではないでしょうか・・・。

 

浅川あやさんの暮らしは、私から見るとさほど変わっていません。遠くにお出かけすることが少なくなったのは当然ですが、家の周りで自然と戯れたり、友人の田んぼ仕事を手伝ったり、アウトドアダイニングであれこれ作業をしている様子は、相変わらずなのです。

 

地に足の着いた暮らし方を求めて引っ越しをし、家を建て、庭と畑をつくっている最中。自然から(目に見えない存在も含め)学ぶことを日々の楽しみにしている姿からは、古いも新しいも飛び越えた生活感があります。

 

そんなあやさんの、目下の関心事のひとつがDIY。

 

「新居に住んで、初めて気づいたことがあるんです。設計段階ではわからなかったことが、生活していると少し不便だな、もっとこうすれば良かったなと、段々わかってくるんですね。私にとって家づくりは、『はい、ここで終わり』という仕事ではなく、暮らしながら続いていくものと思っています」

 

何かつくっていることが好きで、つくっていないと寂しくなってしまう浅川夫妻にとっては、終わらない家づくりがあることが幸せなのでしょう。

 

現在、出来上がっているDIYについて教えてもらいました。

 

「庭に面した引き戸のガラス窓は、大きな一枚ガラスでつくっています。しかし、雨戸がないので台風のとき心配なのと、上部の拭き掃除が大変なんです。いちいち脚立を立ててするのも面倒で。そこで、二階から外部にデッキをつくりました。これがあることで外側から養生できるので一安心。出来上がってみると、ここからの見晴らしがとても良い!! 思わぬ発見に嬉しくなりました」

 

 

そして、あやさんが一番長い時間を過ごすアウトドアダイニングも、更に居心地良くするためのDIYが施されました。

 

「ゴハンを食べたり、お茶をしたり、ときにはパソコン作業をしたり、近頃は畑で採れたものを切ったり干したり。ほんとに、ここにいる時間が長いんですよ(笑)。だから、もっと居心地のよい場所にしようとテーブルをつくりました」

 

 

それまではキャンプ用の簡易テーブルを使っていましたが、足場板を利用してお手製のテーブルが出来上がりました。大工さんが使っていた足場板も再利用するアイディアがあやさんらしい。

 

「足場板を三枚繋いで、既成のスチール製の脚を付けただけの簡単DIYですが、このスペースにピッタリの雰囲気が気に入っています。それから、照明も新しくしました。アウトドア用のランタン型照明を使っていましたが、軒下に這わせて照明を設置。これで、夜もここで飲んだり食べたりが大丈夫。これからの季節は、外でのゴハンが何より楽しみです」

 

こうしてアウトドア生活を楽しんでいるために、玄関からの出入りが少なくなってしまったという予期せぬ事態が。

 

「アウトドアダイニングは、キッチンの引き戸を開けて直ぐの位置にあるんです。いわばそこは勝手口になるんですけど、便利なので、みんなそこから出入りするようになって、気がつくと靴が散乱していて・・・。そこで、靴箱をつくることにしました。ホームセンターで木材を買ってビスで留めただけの簡単なつくりのものですが、勝手口がスッキリしました。靴箱の側面には箒を掛けられるようにしました。気がついたときに、ササッと掃除できて便利です」

 

 

自らの手で拵えたもので、生活がどんどん楽しくなっている様子。これからも細かな修正やものづくりを、どんどん行っていくことでしょう。

日用美の家作り

文/小澤典代

手仕事まわりの取材・執筆とスタイリングを中心に仕事をする。ものと人の関係を通し、普通の当たり前の日々に喜びを見いだせるような企画を提案。著書に「韓国の美しいもの」「日本のかご」(共に新潮社)、「金継ぎのすすめ」(誠文堂新光社)「手仕事と工芸をめぐる 大人の沖縄」(技術評論社)などがある。
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