巨人軍の2010年代をプレイバック【2017年】菅野・マイコラス・田口ら強力な先発陣を擁するものの、Bクラスに沈む
お股ニキ(@omatacom)の野球批評「今週この一戦」

ryomiyagi

2020/05/28

新型コロナウイルスの影響で、開幕の見通しが立たないプロ野球でしたが、ついに6月19日に開幕が決定!
そこでプレイバック企画として、お股クラスタの一人、ゴジキ氏(@godziki_55)に2010年代の巨人軍を振り返ってもらいました。

 

 

2017年
シーズン成績:72勝68敗3分 勝率.514 4位

 

2017年シーズンは球団最長の13連敗を喫するなど、ここ一番の勝負弱さや選手の離脱、不調が目立った。それもあり11年ぶりのリーグ4位、Bクラスに終わり、2007年から続くクライマックスシリーズの出場も逃す結果となった。

 

シーズン前に開催されたWBCでは、菅野智之、小林誠司、坂本勇人が招集され、菅野は3試合に先発し、14回1/3を投げて防御率3.14の成績を残した。小林は懸念である打撃の調子が良い状態で大会を迎えた結果、打率.450 1本 6打点 OPS1.055の成績を残し、攻守に渡り日本代表を牽引した。2大会連続で選出された坂本は、打率.417 0本 1打点 OPS1.023の成績。代表の繋ぎ役として活躍した。

 

このシーズンの特徴は、エースである菅野、マイルズ・マイコラス、田口麗斗らの強力な先発陣が揃ったことにある。菅野はWBCの疲れを感じさせない投球を見せて、3試合連続完封勝利を含む、17勝5敗 防御率1.59と言ったキャリアハイの成績を残し、最多勝、最優秀防御率の二冠を獲得し、自身初の沢村賞に輝いた。得点圏に走者を置いた場面では、127人の打者と対戦して被打率.156の成績を残し、ピンチの場面での勝負強さを見せた。特に、5月23日の阪神戦では、7回無死一、二塁のピンチの場面でギアを上げて3者連続三振で切り抜ける、素晴らしいピッチングを見せた。

 

 

また開幕投手を務めたマイコラスは、キャリアハイとなる14勝8敗 187奪三振 防御率2.25の成績を残し、最多奪三振を獲得。田口も13勝4敗 防御率3.01の成績を残した。

 

右肘の故障で出遅れたルーキーの畠世周は、シーズン途中から先発ローテーションの一角として、6勝4敗 防御率2.99の成績を残した。
救援陣は、スコット・マシソン、アルキメデス・カミネロを中心に回していく形となった。池田駿もルーキーながら先発と中継ぎをこなした上で、33試合に登板し、0勝2敗 4H 防御率3.35の成績を残した。

 

誤算としては、新加入した山口俊が開幕に出遅れたことや途中離脱したことだろう(交流戦で素晴らしいピッチングを見せてくれたが)。チームにとって非常に痛手だったのは間違いない。同じく新加入の森福允彦も左のセットアッパーとして期待されたが、左打者に攻略されるなど精彩を欠く結果に終わった。また、近年クローザーを務めた澤村拓一も怪我によりシーズン通して登板がなく、救援陣が手薄になる一因となった。

 

打撃陣は、序盤は新加入のケーシー・マギーを出場させる為に村田修一をベンチに置く機会が多かったが、7月からはマギーを二塁手にコンバートし、三塁手で村田を出場させた。これが後半戦の追い上げの起爆剤となった。特にチームトップの打率となる打率.315を含む、18本 77打点 OPS.897の成績を残したマギーは、マルチな活躍を見せて、シーズン終盤まで横浜DeNAの宮崎敏郎と首位打者争いも演じた。

 

一方、WBC組の坂本は、2013年同様に7月までは3割台中盤をキープしていたものの、8月以降は疲労の影響で失速し、結果的には3割を切る形となった。とはいえ守備面での貢献度は高く、2年連続のゴールデングラブ賞を獲得した。小林もWBCのような打撃は見られず、打率.206 2本 27打点 OPS.542という成績に終わった。守備面では、2年連続でリーグトップの盗塁阻止率.380を記録し、後逸数も2という成績で、自身初のゴールデングラブ賞を受賞した。

 

 

ベテラン陣は、阿部慎之助が一塁手として初の規定打席に到達。シーズン中に、球団史上3位となる383本塁打、2000本安打を達成し、節目の年となった。またシーズン序盤はベンチスタートが多かった村田は、7月からはスタメンで出場する機会が増え、打率.262 14本 58打点 OPS.754の活躍を見せた。
長野久義は低迷がこの年も続き、成績に向上が見られなかった。新加入の陽岱鋼も故障により開幕に間に合わなかっただけでなくシーズン終盤にも不調に陥り、不甲斐ない成績に終わった。

 

この年を総括すると、先発陣は菅野・マイコラス・田口・畠がいる形で救援陣は、マシソン、カミネロの軸となる投手がいながらもBクラスに低迷シーズンとなったが、非常に勿体ないシーズンだった。また、池田や谷岡竜平と言った良いモノを持っていたルーキーの起用法にも負担がかかる起用であったため、大事に育成してほしいと思えた。

 

【主な先発陣】

 

菅野智之 17勝5敗 187回1/3 防御率1.59
マイコラス 14勝8敗 188回 防御率2.25
田口麗斗 13勝4敗 170回2/3 防御率3.01
畠世周 6勝4敗 72回1/3 防御率2.99
山口俊 1勝1敗 21回 防御率6.43

 

【主な救援陣】

 

カミネロ 57試合 4勝4敗4H29S 防御率2.42
マシソン 59試合 4勝4敗27H2S 防御率2.24
西村健太朗 45試合 0勝2敗10H 防御率3.56
池田駿 33試合 0勝2敗4H 防御率3.35
田原誠次 27試合 1勝1敗1H 防御率2.89
森福允彦 30試合 1勝3敗6H 防御率3.05

 

【主な野手陣】

 

マギー 打率.315 18本 77打点 OPS.897
坂本勇人 打率.291 15本 61打点 OPS.802
長野久義 打率.261 16本 46打点 OPS.755
小林誠司 打率.206 2本 27打点 OPS.542
阿部慎之助 打率.262 15本 76打点 OPS.718
村田修一 打率.262 14本 58打点 OPS.754
亀井善行 打率.251 6本 47打点 OPS.714
陽岱鋼 打率.264 9本 33打点 OPS.762

お股ニキ(@omatacom)の野球批評「今週この一戦」

お股ニキ(@omatacom)(おまたにき)

野球経験は中学の部活動(しかも途中で退部)までだが、様々なデータ分析と膨大な量の試合を観る中で磨き上げた感性を基に、選手のプレーや監督の采配に関してTwitterでコメントし続けたところ、25,000人以上のスポーツ好きにフォローされる人気アカウントとなる。 プロ選手にアドバイスすることもあり、中でもTwitterで知り合ったダルビッシュ有選手に教えた魔球「お股ツーシーム」は多くのスポーツ紙やヤフーニュースなどで取り上げられ、大きな話題となった。初の著書『セイバーメトリクスの落とし穴』がバカ売れ中。大のサッカー好きでもある。
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