体にいい、使い勝手もいい「甘酢いりこ」【親ごはん第4回】
枝元なほみの親ごはん

ある時、一緒に働いているE嬢がテレビでお酢の特集を見たそうで「お酢は体にいいんですよー」と熱く語り出しました。ふむふむ、と聞くうちに私たち、すっかり、にわかお酢ファンになりました。しまい込んでいた果物を漬けた酢をいそいそと探し出して、急いで水で割ってゴクゴクと飲み干しました。
そういえば母に、この甘酢いりこを作った時の反応も似たようなものでした。キーワードは、「体にいい!」

 

なんだかんだ言って、100パーセント健康な人なんてそうそういるもんじゃありません。肩こり、腰痛、運動不足。気になる体重増加に、なかなか出来ないダイエット。血液がドロドロなんじゃないか、血圧が高いんじゃないか、心配なことも山盛り。
でも、薬で解決する気にはならないし、できるともなかなか思えない。高いサプリも信じていいやら悪いやら。そんな時に、家にあるものが実はとっても効くんだよ説、これ、すごく魅惑的。で、お酢。

 

「お母さん、これね、使い勝手がいいのよ。寿司酢にしても、いりこのだしが出てるから美味しいしね、それに柔らかくなったいりこも甘酢味だから食べやすい。漬けとくだけだから、作るのも簡単だし、それに、いりこのカルシウムの吸収をお酢が助けるのよ! 骨粗しょう症予防にもぴったりよ!」私、食べ物に関しては<それも母に対しては>まるでセールスマンみたいに口が滑らかでした。

 

すっかり甘酢いりこにハマった母。暫くすると両親の食卓には、いりこと和えのキャベツがかなりの頻度で登場するようになりました。が、いつの間にか甘酢を作らずに、ただの酢をいりこにかけただけにレシピを変化させていた母の和え物は、かなり酸っぱくなっていました。母は「お父さんはこれが大好きよ!」と父のとり皿に嬉しそうにキャベツを山盛りにのせましたが、でも、耳の遠かった母には、父の小さな「酸っぱい」の声が聞こえませんでした。私ちょっと笑っちゃったけど、そのあと、そおっと、酢漬けのいりこに砂糖と塩を足して帰りましたっけ。

 

「甘酢いりこ」

■材料

いりこ    1/2袋(約40g)

 

<A>
米酢     200ml

砂糖     大さじ5

塩      小さじ2

 

 

【1】耐熱ボウルにAを入れて600Wの電子レンジで40秒加熱し、砂糖と塩を溶かす。

 

【2】保存瓶などにいりこを入れて1を注ぎ、一晩おく。冷蔵で1~2か月保存可能。いりこをそのまま食べたり、料理に使ったり、甘酢として活用したりとアレンジ自由自在。

 

 

「キャベツの甘酢和え」

■材料(作りやすい分量)

キャベツ       2枚

甘酢いりこのいりこ  大さじ2~3

甘酢いりこの甘酢   小さじ2

太白ごま油      小さじ1

 

【1】キャベツはざく切りにし、耐熱ボウルに入れる。太白ごま油をかけて混ぜ、ラップをして600Wの電子レンジで3分加熱し、取り出して甘酢いりこ、甘酢と和える。

 

 

「即席混ぜ寿司」

■材料(作りやすい分量)

あたたかいごはん   茶碗2~3杯分

甘酢いりこのいりこ  大さじ2

甘酢いりこの甘酢   大さじ1~2

油揚げ        1枚

しめじ        1/2パック

 

<A>
めんつゆ(ストレートタイプ) 70ml

みりん           大さじ2

水             100ml

スナップエンドウ      40g

みょうが          1個

白いりごま         小さじ2

 

【1】油揚げは半分長さに切ってから1cm幅に切り、しめじは石づきを切り落とし、手でほぐす。

 

【2】小鍋に1、Aを入れて汁けがなくなるまで中火で煮つめる。

 

【3】スナップエンドウは筋をとってさっとゆで、冷水にとって一気にさまし、長さ半分に切る。みょうがは縦半分に切って斜め薄切りにする。

 

【4】皿にごはんを盛り、2、3、ごまをのせ最後に甘酢いりこ、甘酢をふって、混ぜながらいただく。

 

 

撮影/キッチンミノル

取材・文/高田真莉絵

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枝元なほみの親ごはん

料理家 枝元なほみ

撮影/キッチンミノル
取材・文/高田真莉絵
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