赤身肉には発がん性リスク?お肉の食べ方、3つの嘘
友利 新『女医が教える食の処方箋』

bw_manami

2019/06/05

 

初夏の日差しを感じられるようになってきましたね。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。第2回となる本日は、みなさんも大好きなお肉についてのお話をしていこうと思います。

 

◯お肉に関する“3つの嘘”

 

はじめに、世間のイメージとは真逆のお肉に関する“3つの嘘”を暴いていきましょう。よかれと思ってやっていることが、じつはきれいの落とし穴だったりするもの。うっかり見落としたままでいると、取り返しのつかない体のトラブルにつながってしまうこともあります。正しい知識をつけたうえで、食生活を見直すことがきれいになるための第一歩です。

 

(1) 赤身肉の食べ過ぎは大腸ガンのリスクに

 

なんとなくヘルシーなイメージがある赤身肉。美容やダイエットを気にされている方はよく購入して食べているかもしれません。しかし、じつは赤身肉を食べ過ぎると大腸ガンのリスクが高くなるといわれています。「赤身肉ならいくら食べても大丈夫だろう」と思っている方は食べ過ぎに注意です。

 

重要なことなので何度も言いますが、美容や健康、どれをとってもバランスが大切。この記事を読んで、「絶対に赤身肉を食べない!」と頑なにならず、注意しながら適量を召し上がっていただければと思います。

 

(2) 鶏肉の食べ過ぎはオメガ6の過剰摂取

 

もうひとつ、ヘルシー食材としてのイメージが強いのが鶏肉でしょう。主に筋トレをしている方などは鶏のささみ肉などを進んで食べることが多いようですが、油の観点からいうと、牛・豚・鶏のなかでオメガ6がもっとも多いのは鶏肉。オメガ6の過剰摂取の怖さについては、以前「オイルの処方箋」のなかでお話させていただいた通りです。

 

筋肉を鍛えたい方にとっておすすめのタンパク質食材は、じつは鶏肉よりも魚介類。前回ご紹介したタンパク質の黄金比を目安に、魚介類を取り入れることを意識していただくといいと思います。また、筋トレ後にプロテインを飲んでタンパク質を摂取する方もいらっしゃいますが、ある程度精製されて作られたタンパク質を摂りすぎると、今度は肝臓に負担がかかってしまうのでこちらも注意が必要です。

 

(3) 「肉を食べれば元気が出る」の嘘

 

「お肉を食べるとパワーが出る」などと耳にすることがあります。なんとなくのイメージが先行して、「落ち込んだら焼肉やステーキを食べに行く」などという方が多いですが、じつはこれ、医学的には全く根拠がないこと。

 

例えば、貧血気味な体質を補うために赤身肉を食べるとしましょう。確かに赤身肉には鉄分が多く含まれているので理にかなっているといえばそうなります。しかし、マグロなどにも同じように鉄分が入っているので、ステーキではなく赤身魚を食べたっていいと思います。

 

また、健康的で元気になるために適度な筋肉は必要ですが、お肉だけではNG。女性の場合は筋肉の元となるタンパク質を適度に摂りながら、ミネラルや鉄分、ビタミンを意識して補うといいでしょう。筋肉が低下すると体温の維持がむずかしくなって体の機能が停滞し、不調の原因となります。お肉だけでは元気にはならない。これが新常識です。

 

 

◯本当の旨味がわかる舌にするための食育

 

次に、加工肉について触れていこうと思います。ウインナーやハムなどに代表される加工肉は、もちろん食べ過ぎてはいけません。これは医学の世界では常識で、塩分が多いことなどがデータで証明されているうえに食べ過ぎると大腸ガンのリスクが高まるというエビデンスもたくさん存在しています。

 

ただし、朝の食卓にハムが並んだり、お弁当にちょこっとウィンナーが入っていたりなど、加工肉が食卓のメインになりづらい日本人の食生活を考えると、そこまで気を張って注意しなくてもいいと思います。ソーセージなどを主食として食べるドイツ人の食生活と比べると、そこまでのリスクはないはずです。

 

しかし、ここからが本題。ハムやウィンナーよりも注意しなければならないのがファストフード店やコンビニに並ぶジャンクフードです。聞けば、「ファストフード店の新作バーガーが無性に食べたい」「コンビニに行くとつい唐揚げを買ってしまう」など、ジャンクフードに侵されている方は多いよう。私からすれば、これは信じられない事態です。ストイックにしているわけでも、我慢しているわけでもないのですが、私はそもそもジャンクフードにはおいしさをあまり感じないのです。

 

ジャンクフードをおいしいと感じてしまうと、舌がその刺激的な味を旨味として認識してしまいます。これはとても危険なこと。今、ジャンクフードが好きな方は、食べる量を徐々に減らす努力をすることをおすすめします。少しずつ刺激の強いものをなくしていき、「おいしい」という味覚を正常に戻しましょう。本当のうまみをわかっていれば、ジャンクフードにはそこまでおいしさを感じないはずです。

 

また、特に子育て中の方はジャンクフードとの付き合い方を見直してほうがいいと思います。小児期の食は、のちの味覚に大きな影響を与えます。ジャンクフードが日常化すると、その味がおいしいものと認識され、この先ずっとそのおかしな味覚を持つことになってしまうでしょう。

 

「食卓に必ずジュースがある」「週に一度はファストフード店のハンバーガーを食べにいく」などの食習慣の日常化すると、子どもは本当のうまみを感じることができなくなります。正しい味覚、うまみを感じるように育てるためにやはり“食育”は大切。本当の食べ物のうまみを知るべきですし、ジャンクなものをおいしいと感じないほうが幸せだと思うのです。

 

今回はお肉に関する新常識についてお話させていただきました。もしかしたら、怖がらせてしまったかもしれません。でも、今日ここまで読んでくださったみなさんは、“正しいお肉の知識”を取り入れたのも同然。これを機に一度立ち止まり、食生活をぜひ見直してみてください。それこそが、きれいへ近道となるのです。

女医が教える食の処方箋

友利 新(ともり あらた)

医師(内科・皮膚科) 琉球大学医学部 非常勤講師。沖縄県宮古島出身。 東京女子医科大学卒業。 同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。 現在、都内のクリニックに勤務の傍ら医師という立場から、美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TV などで幅広く展開中。 また、2014 年の出産を機に、安心安全なベビースキンケア商品を欲し、「ベビー予防スキンケア」というコンセプトで自ら研究開発、商品化。そして起業し、医師、母、社長、と多忙な毎日を送っている。 2018年8月には、原材料の油にこだわり、化学調味料、酸味料、着色料、香料全て不使用のカレー「くせになるこだわりの スパイス&オイルカレー」 を開発。2019年4月には、化学調味料、香料、増粘剤不使用でオレイン酸とαーリノレン酸の含有率にこだわった「くせになるこだわりのオイルドレッシング」を開発。2004年第36回準ミス日本。 2016年第9回ベストマザー賞【経済部門】受賞。 子育て応援・ママ応援大使。三児の母。美と健康に関する著書も多数。
Instagram @aratatomori
Twitter @ArataTomori
アメブロ https://ameblo.jp/arata1107/
関連記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterで「本がすき」を

RANKINGランキング