疲れると、似合っていた服が似合わなくなる / 地曳いく子の『おしゃれは7、8割でいい』
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ryomiyagi

2019/11/06

 

日常を支えてくれる戦力になるアイテムを持つ

 

おしゃれも人生もそうですが、私たちはいつも足すことだけを考えて、あれもこれもと手を出しすぎてきました。例えばお料理。家庭でこんなに多種多様なメニューを手作りするのは、おそらく日本だけでしょう。

 

ヨーロッパやアジアでは、家で食べるのはシンプルな定番料理だけで、ちょっと珍しいものは外で食べる、という習慣も一般的です。

 

ですから、彼らが持っている食器は普段使いの白のシンプルなものとカトラリー類くらいで、キッチンの棚にすっかり収まる量。ちょっと高級なお客様用のお皿だけ、飾り棚に美しくディスプレイしています。

 

料理をあまりしないからこそ、インテリア雑誌のようなキッチンを保てるのです。

 

一方、私たちのキッチンはありとあらゆる料理に対応するための食器や調理器具でぎゅうづめ。ものがあり過ぎて美をキープするのは困難を極めます。

 

せっかくいろいろ頑張って作っているのにそのおかげで散らかって掃除がたいへんになるなんて、自分が作った落とし穴に自分ではまりにいっているようなものではないでしょうか?

 

買い足すなら、基本のものを

 

これは、クローゼットでもそっくりそのまま同じです。

 

キッチンのタジン鍋やシャンパングラスが、クローゼットではトレンドものや特別な日に着るアイテムにあたります。

 

そういったものは出番が少ないので、日常を支える戦力にはなりません。

 

いつでも使えて扱いやすい、シンプルで丈夫な食器のような、上質でお気に入りのベーシックな服が、いちばん頼りになるのです。

 

そしてそれらを、着られるうちにできるだけたくさん着てください。

 

そうやってじっくりベーシックに向き合っていくと、そろそろクローゼットに新しい風を吹かせたいな、と感じるときがきます。

 

そうしたら、珍しい食器を買い足すのではなく、基本の食器を買い換えましょう。

 

同じ白いお皿でも、ふちの部分が太かったり、厚みや微妙な色合いの違いで一気に新鮮な空気をまとうもの。そんな、新しい白いお皿のようなセーター1枚、パンツ1枚が、またあなたのスタイルを形作っていきます。

 

※この記事は『おしゃれは7、8割でいい』(地曳いく子・著)より、一部を抜粋・再編集して作成しています。

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