BW_machida
2021/03/29
知られざる「共感覚」の世界
BW_machida
2021/03/29
「共感覚」とは、音や文字に色を感じたり、色から音を感じたり、味から形を感じたりする現象を指す。耳から入った音が、文字や数字が、なぜ色の感覚を引き起こすのか。このとき脳の中ではどのようなメカニズムが働いているのか。この現象は、珍しいものなのか、そうでないのか。
本書は、ドレミファソラシが虹色の七色になるという著者が発見した共感覚の現象をもとに、音階がなぜ色を持つのか、そしてなぜそれが虹色になるのかという問題の答えを探る。
音階は、なぜ七音なのか?虹は、なぜ七色なのか? そして人はみな、潜在的な共感覚者なのか? 気鋭の脳科学研究者による、人間の認知の不思議を探る知的スリルに満ちた一冊。
(いとうこうすけ) 1972年生まれ。新潟大学脳研究所統合脳機能研究センター准教授。京都大学理学部卒業、同大学理学研究科(霊長類研究所)博士課程修了。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員、新潟大学脳研究所助教などを経て、現職。専門は認知脳科学、無侵襲脳機能計測学、霊長類学。ヒトや動物の知覚や認知の仕組みやその進化を、脳波やMRIなどの無侵襲の脳機能計測で調べている。ヒトはなぜ、音楽のように動物の生存に役立ちそうにないものを進化で獲得したのか、その謎を解きたい。本書が初の著書。近著に『絶対音感を科学する』(分担執筆、全音楽譜出版社)がある。
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