フローベール『三つの物語』翻訳者、谷口亜沙子さんが日仏翻訳文学賞受賞!
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2020年4月1日、光文社古典新訳文庫『三つの物語』(フローベール著)の翻訳により、フランス文学者の谷口亜沙子さんが第25回日仏翻訳文学賞を受賞されたことが発表されました。おめでとうございます!

 

谷口亜沙子さん (2018年12月21日紀伊國屋書店新宿本店での読書会にて)

 

《受賞理由》
原作『三つの物語』は、『ボヴァリー夫人』や『感情教育』などの長篇小説の影になりがちではあるが、晩年の作家が心血を注いだ珠玉の短篇集である。三つの作品はそれぞれ異なる特徴的な文体で綴られているが、谷口氏による本作では、それが見事に訳し分けられたうえで、全体の統一感も保たれている点は高く評価するに値する。また、作品を理解するための勘所を押さえた「解説」と、作品と訳者の主体的な関わりが読者に素直に響く「あとがき」も、フローベール世界への見事な誘いとなっている。若い読者にぜひとも読まれるべき作品を清新な訳に見事に仕立てた訳者に今年度の日仏翻訳文学書を授賞できることを、選考委員一同、大きな喜びとするところである。

 

三つの物語

 

 

日仏翻訳文学賞は、小西国際交流財団が「日仏両国で翻訳という地道な作業に取り組む人たちを励まし、また翻訳に長年携わってこられた方にはそのご苦労に敬意を表することを目的」として表彰するものです。

 

光文社古典新訳文庫からはこれまでガストン・ルルー『オペラ座の怪人』の翻訳で平岡敦さんが同賞を受賞されています(2016年、第21回)。

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