akane
2018/12/20
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2018/12/20
世界10ヶ国のべ100万人以上が感動した“ほめ育”と、幼稚園・保育園・こども園で世界10ヶ国のべ100万人以上が感動した“ほめ育”と、幼稚園・保育園・こども園で3700回以上の講演・研修の実績を持つ幼児教育のプロが生み出した“究極の子育てメソッド”として話題の書籍『最上のほめ方』(12月刊)より、子育てに役立つヒントをご紹介。
同書の著者・幼児活動研究会/日本経営教育研究所所長の八田哲夫さんが、ほめ方別の子どものタイプ分けと効果的な言葉がけについて解説します。
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私は30年以上幼児教育の現場に携わっており、多くのお子さんを見てきました。そこで感じるのが、“その子に響くほめ方・ほめ言葉”によって、大きく3つの傾向に分けられる、ということです。
例えば私が幼稚園で講演をしたときなど、この差を強く体感します。
(1)私が子どもたちの輪の中に入っていくとき、最初に「先生だれ? 園長先生のお友達?」「なになにー?」と興味をもって側に来てくれるのは、いつだってほめてほしい、相手から好かれたいという思いが強い「いつでもほめて」タイプの子たち。
(2)次に寄ってくる子たちは、何かを手に持っていて「見てみて! ブロックでコレ作ったの!」など、自分の作品を見せたがります。自分の作ったモノで有能さを見せたい「よく見てほめて」タイプの子たちです。
(3)最後はでんぐり返しや側転で現れる、とにかくグレイトな自分を見せたいという思いが強い「とりあえずほめて」タイプ。「僕(私)ってこんなにすごいんだよ!」と、全身で自分を表現してくれます。
それぞれ、ほめてほしいポイントが違いますので、かけるほめ言葉も変わってきます。
このタイプの特徴は「人から好かれたい」ということです。例えば、子どもが何かを始めるときに「お母さん、一緒にやろう」と言ったり、何かの作業をしていると「ここに来て、これ見て」と言うようであれば、それは相手に好かれたいと思っている証拠です。
相手から好きだと思われたいし、自分も好きだということを表現したいタイプですから、シンプルに、安心感を与える言葉がいいでしょう。「大好きだよ」と言ってあげたり、ハグして愛情を伝えてあげたり、「えらいね~」「お母さん、すごく嬉しかった」など。ストレートな言葉が、自然とその子の自己肯定感を満たすのです。
さらにこのタイプは自分が言ってもらいたい言葉を自然と口にします。
「一緒にやろう」と言われたら、「うん、一緒にやろうね」と言ってハグしてあげたり、「お母さん(お父さん)大好き」と言えば、「ママ(パパ)も、大好きだよ」と、いつもほめてあげてください。
何かを始めたときに「自分でやる!」「自分はできる」と強く主張するのがこのタイプです。洋服のボタンを留めるときでも「今日は自分でやるから手を出さないで」と言い始めたら、このタイプだと思ってください。
このタイプは、自分の段取りにこだわります。あくまでも自分のペースでやりたいのです。そして、上手にできたら「やっぱり自分はできる」と自分で有能感を味わい、さらに評価もしてもらいたいのです。親からすると面倒に感じるかもしれませんが、ここを経由しないと自分でできる子には育たないと心得ましょう。
このタイプには、有能であることを認める、より具体的な言葉でほめてあげることが大事になります。単に「えらいね~」ではなく、「一人で着替えができて、えらいね」と、本人が“何を(着替えを)”“どのように(自力で)”できたのかを、しっかりと伝えてほめてあげましょう。すると「自分はもっとできる」と挑戦欲が湧いてきます。
もしもこのタイプをもっと伸ばすなら、具体的な数字を入れた、自己ベストを更新させるよう提案する言葉がけが効果的です。
このタイプは、少年マンガの主人公のようなイメージです。段取りや結果よりも今の気分を重視し、「とにかくやってみよう!」と思ったらすぐ行動。行動を起こす事自体を楽しむタイプです。
「自分でやりたい」という部分で、よく見てほめてタイプと似ているように思えるかもしれませんが、微妙に異なります。
「よく見てほめてタイプ」も自分でやりたいのですが、きちんと自分なりの順番を踏みたいのです。逆に「とりあえずほめてタイプ」は、とにかくやってみたいのが理由だったりします。
このタイプは、自分が重要な存在だということを認めてもらいたいので、多少オーバー気味にほめてあげましょう。とにかく子供の感情に合わせてほめることがポイントで、言葉に具体的な内容が伴わなくても構いません。「すごい!」「さすが!」「天才!」「アンビリーバボ-!」「ワォ!」などが効果的です。
反対に本人の気分が乗らない様子なら、無理に声かけをしないほうがベターです。あえて触れずに、放っておくということも必要なタイプだと心得ましょう。
これら3つのタイプ分けは「厳密に3つに分けられる」という話ではありません。人は基本的にこの3つの要素を持っていて、成長過程や置かれた場面によって、どれがより強く現れるかで違いが出るという話ですのでご注意ください。
また、実際にお子さんに言葉がけする際には、まず親御さんご自身がどのタイプに当てはまるかを確認するとよいでしょう。自分とお子さんのタイプが違う場合は、意識してお子さんのタイプに寄せた言葉がけを心がけると、より効果的です。
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この記事は『最上のほめ方 自己肯定感を高める4つのステップ』を基に作成しました。
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