• 日本サッカー辛航紀

    愛と憎しみの100年史

    佐山一郎(さやまいちろう)

二〇一八年四月、ロシアワールドカップを目前に控え、日本サッカー協会は突然ハリルホジッチ監督解任に踏み切る。歴史を繙けば、選手の反抗や監督解任にともなう無責任な報道は何度も繰り返されてきた。「名勝負の羅列だけがサッカー史ではない。サッカーもまた映画や演劇のように、内外の不特定多数を巻き込む運動や装置として生きてきたのだ」と著者は説く。「日本社会」において「サッカー」とはいったい何だったのか。一九二一年の第一回「天皇杯」から、二〇一八年のロシアワールドカップ出場までおおよそ一世紀を、貴重な文献と著者自身の視点で振り返る。

目次

  • はじめに
  • 第一章 戦争から東京オリンピック前夜 1920〜1960年代
  • 第一節 消えたFA杯
  • 第二節 人それをサッカーと呼ぶ
  • 第三節 1964年東京オリンピックへ
  • 第二章 銅メダルからの凋落 1960〜1970年代前半
  • 第四節 第一次サッカー・ブームへ
  • 第五節 「紳士のスポーツ」による啓蒙と刷り込み
  • 第三章 誰も日本リーグを覚えていない 1970年代
  • 第六節 神様、仏様、ペレ様
  • 第七節 70年代のサッカー・メディア
  • 第四章 プロ志向の芽生え 1980年代前半
  • 第八節 物珍しさとしてのワールドカップ
  • 第九節 平壌1985
  • 第五章 プロとアマ、その波打ち際の苦難 1980年代後半〜1990年代前半
  • 第一〇節 代表監督退陣要求嘆願書
  • 第一一節 三浦知良という光源
  • 第六章 ドーハの悲劇とジョホールバルの歓喜 1992年〜1997年
  • 第一二節 悲願成就はバブルとともに
  • 第一三節 出版の嵐としてのJリーグ・ブーム
  • 第七章 岡田、トゥルシエ、ジーコの時代 1998年〜2006年
  • 第一四節 空前の活況から、その終焉の日まで
  • 第一五節 家から通えるワールドカップの“不幸”
  • 終章 代表バブルから遠く離れて 2007年〜2018年
  • 第一六節 起承転結の完成と新たな起点の模索
  • 最終節 不服の諸相と改善案
  • あとがき ーー辛航の終わりに
  • 著者紹介

    閉じる
    関連記事

    この記事の書籍

    日本サッカー辛航紀

    日本サッカー辛航紀愛と憎しみの100年史

    佐山一郎(さやまいちろう)

    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう

    最新情報をお届けします

    Twitterで「本がすき」を

    この記事の書籍

    日本サッカー辛航紀

    日本サッカー辛航紀愛と憎しみの100年史

    佐山一郎(さやまいちろう)