ryomiyagi
2020/05/29
ryomiyagi
2020/05/29
「リクエスト・アンソロジー」は、編者がお題を選んで、そのお題の作品を、読みたいと思う作家に「お願い」して書いてもらうというコンセプトの、下から目線のアンソロジーです。
二〇一二年に第一弾として『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』『近藤史恵リクエスト! ペットのアンソロジー』『坂木司リクエスト! 和菓子のアンソロジー』の三つを本誌で連載しました。編者を含めて十人の作家が一編ずつ、様々なかたちでお題を使った短編を寄稿、バラエティに富んだプロジェクトとして、単行本も話題になりました。
二〇一八年には第二弾、『宮内悠介リクエスト! 博奕のアンソロジー』『森見登美彦リクエスト! 美女と竹林のアンソロジー』を連載。トリッキーなお題と、豪華すぎるラインナップ、意外な作品の寄稿で、毎号驚きの連続でした。宮内さんと森見さんの刊行記念対談では、「お題はこれでよかったのか?」の反省会が始まるという、最後まで楽しい話題に事欠かない企画となりました。
約一年半の時を空けて、今月号より、第三弾が始まります。編者は、朝倉かすみさんと真藤順丈さん。お題はそれぞれ、「スカート」と「絶滅」。読書家として知られ、ジャンルや時代にとらわれず、多くの本を手にしてきた二人が、今回「お願い」した作家は、誰なんでしょう……? ラインナップは決まっていますが、まだ内緒。想像を軽く超える、幅広い作家の寄稿が決まっておりまして、意外で素敵な作品が、続々集まってきそうです。ご期待ください。
この企画は、編者が連載の一作目を飾るのが恒例です。朝倉さんと真藤さんがどのような作品を書き上げたのか、みなさん注目です!
朝倉かすみ
1960年北海道生まれ。2003年、「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を受賞。2004年、「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞受賞。2009年、『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞受賞。2018年に刊行された『平場の月』は口コミで読者を拡げ、年度を代表する話題作となった。2019年、同作で第32回山本周五郎賞と第4回北海道ゆかりの本大賞を受賞する。
真藤順丈
1977年東京生まれ。2008年、『地図男』で第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞、『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞する。「四つの公募賞を立て続けに受賞した驚異の新人」として注目を集めた。2018年、『宝島』で第9回山田風太郎賞を受賞。2019年には同作で第160回直木賞を受賞した。
『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』
光文社文庫/660円+税
『近藤史恵リクエスト!ペットのアンソロジー』
光文社文庫/660円+税
『坂木司リクエスト!和菓子のアンソロジー』
光文社文庫/660円+税
『宮内悠介リクエスト!博奕のアンソロジー』
光文社文庫/700円+税
『森見登美彦リクエスト!美女と竹林のアンソロジー』
光文社文庫/700円+税
株式会社光文社Copyright (C) Kobunsha Co., Ltd. All Rights Reserved.