家ごはんが増えた今、「頑張る」ことを“やめてみる”
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ryomiyagi

2020/04/27

みなさん、こんにちは。友利新です。新型コロナウイルスの影響で在宅勤務に切り替えられた方、学校が休校になり日中もお子さんと一緒に過ごす時間が増えた方など、少し前と比べて生活リズムががらりと変わられたという方は大変多くいらっしゃるかと思います。

 

でも、そんなときでも人間はお腹がすきますし、普段なら準備しなくてよかったお子さんや旦那さんのお昼ごはんも作らなくちゃいけない。おかげで「今日ごはんどうしよう」と悩む時間が増えてしまった……。そんな状況下でも毎日を頑張るみなさんに今回は「頑張る」ことをやめる、ごはんのヒントをお伝えできればと思っています。

 

◯同じおかずが続いても気にしない! 栄養重視の食卓に

 

まず、「週に何回も同じおかずになってしまう」「毎週同じものを食べている」などこういったことに抵抗を感じたり、罪悪感を持ったりする必要はないと私は思っています。

 

自分のなかでよいバランスだなと思う献立なら毎週同じものを食べ続けたっていいのです。現に私は「サーモン(魚を)を食べる日」「カレーの日」「週に一度はステーキ(牛肉)を食べる」などと一週間の献立を決めてしまっています。正直、あれもこれも作れないですし、考える手間も面倒。また、食べ慣れているものでないと子どもたちも「何これ?」とクエスチョンマークが浮かんでしまいますから。

 

もちろん、毎日手の混んだ料理を作ることを否定しているわけではないのですが、料理のバリエーションよりも食べたほうがいい食材や摂ったほうがいい栄養素などを優先した献立を意識すべきだと思います。

 

ただし、無理をして決まった食材ばかりを食べるのはNG。何事も食べ過ぎは禁物ですし、何よりも自分にとって一番ストレスのない食事を考えましょう。

 

◯市販品を上手に使う、“家ごはん神話”をやめる

 

私は、ミールキットはもちろんのこと、宅配の調理キットや市販のお惣菜、缶詰やカット野菜などもフル活用しています。食事に重要なのは、「誰がどう作ったか」ではなく「何をどう食べるか」です。

 

100%手作りを否定するわけではありませんが、必ずしも家ごはんが正義というわけでもありません。ときには視野を外に広げ、潔く市販のお惣菜などを取り入れることも必要だと私は思っています。

 

「お惣菜を買うなんて罪悪感が湧く……」――その気持ち、痛いほどわかるのですが、大丈夫。加工肉や揚げ物、ファストフード系などは控えたいところですが、煮物や煮魚、普段食べられない野菜が食べられる市販のサラダなど体を思って選んだお惣菜は味方になります。

 

市販のお惣菜の夕食、私もよくやりますよ。例えばこの日は、買ってきたお惣菜をお皿に並べ替えて牛肉を焼いただけです。普段のお皿を使うと食べている量をしっかり把握できるのでおすすめです。

 

 

ミールキットは、その日に食べる食材が処理されていて、味も決まっています。説明通りに作れば、考える手間なく、栄養満点なものが食べられます。割高に思えますが、最近はスーパーでオリジナルのミールキットを販売していたりと、手頃なものが多く出ているので取り入れない手はありません。

 

たとえば、この日の夕食のメインはアクアパッツァ。簡単でボリュームがあり、魚介の栄養をたっぷり摂れます。スーパーで購入したミールキットを使用し、2〜3人分で500円以下と大変お手頃でした。

 

 

◯目で見ておいしいそうな食卓は、栄養も自然と摂れている

 

栄養のバランスがいい食事は、色のバランスもとれています。いちいち栄養価を計算するのが大変ならば、「楽しいな〜」と思える食事を心がけましょう。

 

ちょっと緑を足すためにサラダをつけたり、にんじんやトマトで赤色を取り入れたり……。そんな工夫ひとつで食事のバランスは格段によくなります。

 

◯栄養は1日トータルで見る。1食くらい気にしない!

 

また、食事のバランスを考える際は、1食にこだわらず、1日トータルで栄養を調整することが大切です。たとえば、自宅でのお昼ごはんとなると手軽に済ませられる丼ものやパスタになりがち。要は、炭水化物の単食食いとなってしまうので栄養的には少し心配ですよね。

 

でも、「1食くらい、気にしなくたっていいじゃん!」というのが私の持論。たとえ昼が牛丼だったとしても、「今日はお昼に糖質を取りすぎてしまったから夜は野菜を摂ろう」と1日通しての食事で栄養を考えるようにすれば問題ありません。

 

1日を過ごすなかで気にすべき栄養素は、まずタンパク質。そして食物繊維と野菜類です。
食物繊維と野菜は意識しないとなかなか摂れないもの、逆に脂質や糖質は意識しなくてもとれるものだと認識しましょう。

 

みなさんいつも頑張っているのですから、ちょっとくらいラクをしたっていいんです。今回お話したような食べ方のヒント、ラクして健康できれいにいるための食の基本については、拙著『やめる美容』で詳しくお話しています。よかったらお手にとってみてください。#STAYHOMEのお供にしていただけたら幸いです。

 

外出自粛の影響で外食する機会が減り、家ごはんが増えている昨今。今日のお話が少しでもみなさんの生活に役立ちますように。

 

文・宮本香菜

 

やめる美容』光文社
友利新 / 著

女医が教える食の処方箋

友利 新(ともり あらた)

医師(内科・皮膚科) 琉球大学医学部 非常勤講師。沖縄県宮古島出身。 東京女子医科大学卒業。 同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。 現在、都内のクリニックに勤務の傍ら医師という立場から、美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TV などで幅広く展開中。 また、2014 年の出産を機に、安心安全なベビースキンケア商品を欲し、「ベビー予防スキンケア」というコンセプトで自ら研究開発、商品化。そして起業し、医師、母、社長、と多忙な毎日を送っている。 2018年8月には、原材料の油にこだわり、化学調味料、酸味料、着色料、香料全て不使用のカレー「くせになるこだわりの スパイス&オイルカレー」 を開発。2019年4月には、化学調味料、香料、増粘剤不使用でオレイン酸とαーリノレン酸の含有率にこだわった「くせになるこだわりのオイルドレッシング」を開発。2004年第36回準ミス日本。 2016年第9回ベストマザー賞【経済部門】受賞。 子育て応援・ママ応援大使。三児の母。美と健康に関する著書も多数。 Instagram @aratatomori Twitter @ArataTomori アメブロ https://ameblo.jp/arata1107/ 公式You Tube「友利新 / 医師「内科・皮膚科」
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