akane
2018/09/19
akane
2018/09/19
「勝つことが一番大事なことだとは思わない。勝つことがすべてだと思っている」(ビル・ヴェック/メジャーリーグ名物オーナー)
「おれは神話をつくり、神話に生きる」(モハメド・アリ/プロボクサー)
「進むも地獄、退くも地獄。おれの気性だったら進んで地獄を見るしかない。金になるなら何でもやるよ」(石原慎太郎/作家)
やはり、男子だけが熱中するものには、共通点があると思う。
自分の力を「拡張」するものに男は魅かれるのだ。
バイクは自分で走るよりはるかに速く進むし、銃は素手で殴るより相手に衝撃を加える。通信は声を出すより遠くまで伝わる。それぞれが人間の足、腕、口や耳を「拡張」する。
自分の力を見せつけたい、相手より強いことを示したい、そういう願望があるのだと思う。
男は生まれつき、「能力拡張ごっこ」が好きなのだ。
大人になっても本質的に男は闘争的だ。これを否定してはいけない。
誰でも組織や社会でしつけられているうちに、だんだんと丸くなる。でも、私が知る成功者たちはズバリ、「闘争本能」を捨てたりしない。
だから多くの成功者は、子供っぽい。ホンダの本田宗一郎とか、ソニーの井深大とか、あるいは、それほどスケールは大きくないが、私の知っている成功者もそうだった。
でも大人のゲームと、子供の世界での「拡張ゲーム」は違う。気に食わないからといって、相手を殴ったりもしない。形はかなり変わる。
すなわち、売上高で競う、業界シェアで競う、名声を競う―。
表面的には紳士でも、原始的な闘争本能に、みな揺り動かされている。こう考えると、「負けることもあるさ」と開き直るのは、負け惜しみでしかない。
闘争本能が鈍化しているのは、もはや男ではなくなっている証拠。目の前の相手を打ち負かさない限り、成功者にはなれない。
闘争本能が失せたら「もはや男ではない」と思え。
株式会社光文社Copyright (C) Kobunsha Co., Ltd. All Rights Reserved.