人はなぜこの世に生きているのでしょう。それは愛するためです
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この甘美なこの世で、私たちは幸福になる権利があるのです。
この本があなたの生きてゆく道しるべになってくれると幸いです。 まえがきより

 

寂聴さんのことばに、救われる!!
90歳代半ばを迎え、ますます意欲的に活動し、人々に愛され求められる存在であり続ける瀬戸内寂聴氏。本書には「男と女」「くるしみ」「しあわせ」「わかれ」「さびしさ」「いのり」という「愛」にまつわる6つのテーマで、厳選した珠玉の言葉をつめ合わせました。

 

先が見えにくい,ときには孤独を感じる現代を日々生きる私たちですが、どのページから開いていただいても、著者の人としてのスケールの大きさ、心の温かさに包まれることでしょう。気持ちがふっと楽になり、生きる勇気を与えてくれる一冊です。

 

寂聴さんのことば ほんの一部をご紹介します

男と女 
●人間はだれかを愛するために生きています。しかし、誰かを愛した瞬間から苦しみが伴います。だからといって、苦しいから愛さないというのは間違いです。

 

くるしみ
●人間は生きている限り、あらゆる苦しみと出会います。仏教では「娑婆苦(しゃばく)といいます。この世の中にはいろいろな苦しみがあって、生きている限り避けられない。不倫も、しないよりしたほうがいいなどとは言いません。けれども、その苦しむということを知ったほうが、相手の苦しみもわかるようになります。

 

しあわせ
●人はみんなね、自分の短所が長所で、長所が短所なんです。ですから、悲観することはない。自分ではこれが短所だなぁ~と思っても、その短所だから、こういう効果があるよっていうところを自分で見つけてほしいんです。そして自分を褒めてほしいんですね。

 

わかれ
●男との辛い別れを恐れるなら、凡庸でやさしいだけの無害な男を選び、慰めだけをわけあっていればいい。少しでも男を育てたいなどという野心を持つなら、別れの日の覚悟を決めて、その瞬間までの充実した歳月の歓びをとることにすればいい。

 

さびしさ
●ふたり集まれば、二人の心の違いに、互いにいらだたなければならぬ。それでも人は、たったひとりでは淋しくて生きてはいけない。淋しいから集まり、集まっては苦しむ。愛しても、愛されても、心はよりさらに多くの愛を欲し、愛した瞬間から苦しみが生まれる。

 

いのり
●仏教では、一生懸命生きることを「切(せつ)に生きる」と申します。
ご飯を食べるときは「切に食べる」。人を愛したら「切に愛する」。
セックスの時も「切にセックスする」のです。寒い中で、私のおしゃべりと法話を一生懸命に聴いてくださるのは「切に聴く」。そういうことが、生きるということです。

 

●90歳まで生きてつくづく思うことは、「生きることは行動することだ」ということです。
どうか皆さん、革命を起こしてください。
頑張って恋をして、そして革命を起こしてください。
青春とは何か? 恋と革命です!

 

この件のお問い合わせは 光文社 ノンフィクション編集部 加藤ゆかり
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