akane
2018/10/08
akane
2018/10/08
ビジネスで成功している人は、「お客様は悪魔である」と知っている。
「お客様は神様」なんて嘘!
八百屋さんの客が「お宅では鱈を売っていないの?」と尋ねたとする。
「そんな理不尽なことを言う客はいないよ」と思うかもしれないけど、実際にビジネスをしていると、決して珍しい話ではない。
ここで、「魚屋へ行って買ってきてあげましょうか」と客に返事をするのが「お客様は神様」の考え。そのように書いてあるビジネス書も多いようだ。
これが発展すると、八百屋なのに、わざわざ鱈を仕入れて白菜やネギと組み合わせ、「#鍋物セットとして売り出せばいい」と考える。これが果たして本当に成功する手法なのか?
まっとうに考えれば、まともな客は八百屋に魚を求めないし、八百屋は魚のことを知らないので、安くておいしい鱈を仕入れることはできない。失敗する可能性は高い。
では、「お客様は悪魔である」の発想で臨めばどうなるか?
「うちは八百屋なので野菜には自信がある」と、産地や品質のこだわりを説明して、商品をアピールする。
望みがかなえられず落胆して帰る客は、去ればいい。
「お客様は神様」は新規顧客開拓の発想で、「お客様は悪魔」は固定客づくりの発想であるとも言える。客層を絞り込むことも大切なのだ。
つまり、新しい客が欲しいがために理不尽な要求を聞いていたら、働けども利益なんて上がらない。上質の客を求めなければいけない。
売り上げの八割は二割の固定客から生まれるのであって、「悪魔」のために奔走するよりは、ポリシーを貫いて固定客になってくれる可能性を追求したほうが、理にかなっている。そのためには、自分ならではのポリシーや、“バッサリ”斬り捨てる強い意思が必要なのだ。
優秀な経営者ほど、客や取引先の要求を非情に斬り捨てていく。
「コストを五パーセント下げるのは大変やろ。だけど二〇パーセントならできるはずや」(松下幸之助/松下電器産業創業者)
顧客の過剰な要求は、非情に斬り捨てよ。
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