2018/12/21
DaiGo メンタリスト
『マインドセット「やればできる!」の研究』草思社
キャロル・S・ドゥエック/著
今回は古典的なものでいきましょう。
スタンフォード大学の先生が書いているかなり古い本です。
世間では「やればできる」という言説が流布されていますが、「やればできる」に科学的根拠があるのかを調査しています。
答えを先に言うと、「根拠はあります」。
「やればできる」という感覚はどういうことかというと、今できないことでもそのうちできるようになる、努力によって乗り越えることができるという確信によって人間は成長するということです。
そういう考え方のことを心理学では「成長マインドセット」という。マインドセットは「成長マインドセット」と「固定マインドセット」の二つに分けられます。 固定マインドセットというのは、才能は生まれつき決まっているもので、努力しても才能のある人に勝てないと思ってしまう考え方のことです。努力を避けて変化をもたらさないので、鬱の原因にもなります。
一方、成長マインドセットというのは、今はできないかもしれないけれど努力を続けることでいつかできるようになる、と信じることができる考え方です。
この本では、具体的にどのように成長マインドセットを作っていけばよいのかというのが書かれています。そして、これを持っている人のほうが有利に成功しやすい、才能よりも「やればできる」と思うことのほうが大事だよ、と。こういう転換した事実をまとめた古典的名著です。もちろん才能がゼロよりはあったほうがいいには決まっていますけどね。
これも読み継がれているいい本です。起業家の人が書いたわけのわからない本のよりも、ずっと役に立ちます。特に子供こそ学んだ方がいいと思います
親が子供にできるということは、「好奇心を潰さないこと」と「成長マインドセットをつけること」。これだけだと言われています。親の影響は案外少なくて、色々頑張ってもほぼ報われないんですね。
『マインドセット「やればできる!」の研究』草思社
キャロル・S・ドゥエック/著