• 雨の中の涙のように

    遠田潤子

ryomiyagi

2020/08/31

前作『銀花の蔵』が直木賞の候補になるなど、創作活動がますます好調な遠田潤子。八月に刊行された期待の最新作『雨の中の涙のように』は、今までにない幾つものこころみをはらんだ注目作です。

 

この作品では、各章ごとに過去に縛られて思うように生きていない「主人公」が圧倒的なオーラを放つスター、堀尾葉介と何らかの形ですれ違います。その出会いから、彼らの人生や、心を動かし、変化させるドラマと感動が各章ごとに展開されます。

 

しかし、その葉介も過去に縛られていることが徐々に明かされて行く……。心を動かすことにおびえている人々が過去と向かい合う姿を、丁寧に、繊細に、そしてドラマティックに描く感動作の第一章「垣見伍郎兵衛の握手会」を公開します。

 

愛媛県大洲の町でハンコ屋を営む伍郎は、若いころ京都で夢にすがって大部屋俳優の貧乏暮らしをしていた。伍郎の人生に堀尾葉介というスターが舞い込んで──。

目次

  • 第一章 垣見五郎兵衛の握手会
  • 第二章 だし巻きとマックィーンのアランセーター
  • 第三章 ひょうたん池のレッド・オクトーバー
  • 第四章 レプリカントとよもぎのお守り
  • 第五章 真空管と女王陛下のカーボーイ
  • 第六章 炭焼き男とシャワーカーテンリング
  • 第七章 ジャック ダニエルと春の舟
  • 最終章 美しい人生
  • 著者紹介

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