BW_machida
2021/03/22
BW_machida
2021/03/22
結婚3年目。処女歴29年。妊活中のうなぎさんは悩んでいました。
それは、「入らない」ということ。セックスレスの中、まれに夫と良い感じになっても最終的にはできないまま終わってしまう日々。そんな状況を打破すべく、うなぎさんは己の洞窟を開拓することにします。
うなぎさんにとっては、自分の体の一部ではあってもアマゾンの奥地並みに未知の場所。
まずは生理用タンポンを使うところから始めようとしますが、そもそも「どの穴が膣?」という状況で……。
始めてみる光景に衝撃を受けつつ、再挑戦。すると……!?
そうして開拓に成功し自信をつけた矢先、うなぎさんは夫婦で温泉旅行に行くことになります。今度こそはと心躍らせて向かったうなぎさんでしたが、結果は……。
“自分には、世間一般の夫婦が、一体全体どういう手順を踏んで子どもを授かっているのか、見当がつかないのです。……(中略)
誰かに相談したとしても、「どうにか頑張って入れろよ」と答えるしかないと思いますし。でもって、「そんなことにつまずいていたら、出産の痛みに耐えられないよ」というおまけつきに決まっているんです。さらに、「子育ての方がもっと大変なんだからね!」という説教に発展すると思うんです。これ、だいたいセットでついてくるんです。頼んでいないのに無料でついてきます。で、締めの言葉は、「甘ったれたこと言ってんじゃねーよ」でしょ?そう、だから言いたくないんです……。”
失敗を重ね、悩みを深めるうなぎさん。そもそも本当に子どもが欲しいのか?それとも脱処女をしたいだけなのか?自問自答を繰り返します。
自分の心も、身体も、わからない。
その後、婦人科に「入らない」ことを相談に行くも身体に異常はないとのこと。
“体は「普通」なのに、「普通」の人たちがしている「普通」のことができない。
「普通」という言葉にとらわれて、勝手にみじめになっていました。”
そんな日々を過ごしているうちに、うなぎさんの心境にも変化が。
セックスレス解消と妊活のために努力を続けていたにもかかわらず、次第に夜のスキンシップがないことに安堵するようになるのです。
高い壁に阻まれたような行き詰まり感を感じていた時、うなぎさんはあるものを見つけます。
「普通」にとらわれ自責に苦しんだうなぎさんが見つけた「普通」でない妊活の方法。このシリンジ法はうなぎさんたち夫婦の救世主となるのか?驚きの結末を『奥さまは処女』でお確かめください。
文/藤沢緑彩
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