不調を感じるようになったらいちど体の隅々に向き合いたい

後藤由紀子 「hal」店主

『ちつのトリセツ 劣化はとまる』径書房
原田 純/著  たつの ゆりこ/監修

 

 

最近の話題はもっぱら健康ネタが多くなった。
アンチアンチエイジングなので美容というよりは健康ネタに興味津々。
友達から「ちつのとりせつ」って知ってる? と聞いたのは去年の桜の頃。
いろんな健康法があるのねーと今度本を買おうと思いながらも
あっという間に時間は過ぎていった。
長い夏を終え、ようやく秋を感じる頃
知り合いに久しぶりにお会いしたら
肌が一段と明るくなって艶々している。
女4人でビビンパを食べながら「何かやっているんですか?」なんて
あれやこれやおしゃべりしていると
「ちつのとりせつって知ってる?」
とまたこのフレーズが出てきた。
早速、私はこの本を読み始めたのだった。

 

身体には目・鼻・耳など10個の穴があり、
アーユルヴェーダでは穴をケアすることが非常に重要と考えられているそう。
看護師・助産師でもある、たつのゆりこさんは
東洋医学を学び、鍼灸師の資格も取り、
イギリスとインドでアーユルヴェーダを学ばれて
妊婦さんや赤ちゃんにマッサージを施している。
そして、そのマッサージが本当はすべての人に必要なものだと提唱されている。

 

本には

仕事場では、手際がいいとか反応が早いとかいうことが重要視されていますけれど
最近の女性は頑張りすぎなんです。
男性と同じように働いて皆さんものすごく疲れていて
頭も体もガチガチになっているんです。
これではストレス過多で、強くて攻撃的なオニババが増えてしまいます。
もっと自分の体のことを知り体が喜ぶ生活をしたら
ひょっとしたら、まわりを包み込むようなやさしいおばあさんになれるかもしれません

とある。

 

冷えや乾燥が、身体はもちろんのこと脳や精神にまでも影響を及ぼして
頭痛・めまい・不眠・肩こり・情緒不安定などたくさんの症状に出るのだという。
だからこそあたためてマッサージをして身体をゆるめることが大切とも書かれている。

 

先日たつの先生の助産院を訪ねる機会があった。
第一声の「息が浅いですね」から始まり、全身のマッサージをしていただいた。
疲れきっていて気分も沈みがち。
もっと自分の身体を大切にしてあげなければいけないなーと反省。
その後セサミオイルを購入して頭皮から始まり耳・口・首の順に身体全体に
オイルを塗ってマッサージを始めてみた。
本に紹介されているツボもいくつか押さえると血のめぐりも良くなるので
とても気持ちよく身も心もほぐれる。
合わせて骨盤底筋体操も始めてみた。

 

この本ではたつの先生と著者の原田さんとのやりとりの中で
先生に言われてポカンとしたりカチンときたり
最初は半信半疑でマッサージを始めてみると
原田さんの中でどんどん効果があり驚いたり
と気持ちの変化も正直に描かれていて面白い。

 

未病といわれる症状も放っておくと大病や大手術につながる。
そうならないためにも日々の不調に寄り添って上手に付き合っていけたらなと思う。
東洋医学やアーユルヴェーダに関する本もこれから読んでいく予定。
体質など効果はきっと人それぞれだけれど
自分に目を向けるというのがなにより大切なのかもしれない。

 

皆さんは自分のからだのために何かしていることはありますか?

 

『ちつのトリセツ 劣化はとまる』径書房
原田 純/著 たつの ゆりこ/監修

この記事を書いた人

後藤由紀子

-goto-yukiko-

「hal」店主

静岡県沼津市にある雑貨店「hal」店主。日々の暮らしの中から選ばれた器や雑貨、本のセレクトに惹かれて、全国からファンが訪れる。ふたりの子供の子育てが終わってからは、各地でのイベントや「出張hal」も開催。『日々のものさし100』(パイ インターナショナル)、『お母さん、旅はじめました』(光文社)など飾らない語り口のエッセイや日常の工夫や物選びのヒントを紹介する書籍を多数出版し、好評を博している。

関連記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterで「本がすき」を