• 郵政腐敗

    日本型組織の失敗学

    藤田知也

ryomiyagi

2021/05/13

日本郵政グループは、2021年に郵便事業の創業から150年を迎えた。従業員40万人を超える巨大組織は「腐敗の構造」にはまって抜け出せずにいる。近年では、かんぽ生命の不正販売、内部通報制度の機能不全、ゆうちょ銀行の不正引き出しと投信販売不正、NHKへの報道弾圧、総務事務次官からの情報漏洩と癒着など、数多の不祥事が発覚した。

 

一連の事象の底流にあるのは、問題があっても矮小化し、見て見ぬフリをする究極の「事なかれ主義」だ――。
スルガ銀行や商工中央金庫による大規模不正事件など、金融業界の不祥事を追究してきた朝日新聞の記者が、巨大グループの実態にメスを入れる。

目次

  • はじめに ――日本企業の悪弊の縮図
  • 第1章 暴走――ターゲットは高齢者
  • 第2章 隠蔽――異論を許さない組織風土
  • 第3章 病根――「被害者を見捨てる」銀行の論理
  • 第4章 激突――NHKvs.日本郵政
  • 第5章 検証――経営陣の“無責任体質”
  • 第6章 歪み――官邸支配の構図
  • 終章 教訓――組織変革のカギ
  • あとがき
  • 著者紹介

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