坂爪真吾

NPO法人風テラス理事長

1981年新潟市生まれ。NPO法人風テラス理事長。東京大学文学部卒。 新しい「性の公共」をつくるという理念の下、重度身体障がい者に対する射精介助サービス、風俗店で働く女性のための無料生活・法律相談事業「風テラス」など、社会的な切り口で現代の性問題の解決に取り組んでいる。2014年社会貢献者表彰。 著書に『はじめての不倫学』『誰も教えてくれない 大人の性の作法』(以上、光文社新書)、『セックスと障害者』(イースト新書)、『性風俗のいびつな現場』(ちくま新書)、『孤独とセックス』(扶桑社新書)など多数。

坂爪真吾のレビュー

• 2022/03/17

  「読みやすさ」は正義である

  『みんなのユニバーサル文章術』星海社 安田峰俊／著     オンラインのリモートワークが普及して、はや3年目を迎えようとしている。気がつけば、私たちは毎日パソコンやスマホで膨大な量の文章を読み書きして […]

• 2022/02/14

  「自分が楽になるため」から「人に伝えるため」の言葉を作り出すには

  『言葉を失ったあとで』筑摩書房 信田さよ子・上間陽子／著     本書『言葉を失ったあとで』は、アディクション・DVの第一人者であるカウンセラーの信田さよ子氏と、沖縄で社会調査を続けている教育学者の上 […]

• 2022/01/24

  自分が何を売っているのか分からない『パパ活女子』

  『パパ活女子』幻冬舎 中村淳彦／著     2018年、私は「パパ活」を行っている男女のインタビュー調査と分析をまとめた新書『パパ活の社会学』（光文社新書）を刊行した。パパ活とは、若い女性が年上の男性 […]

• 2021/11/24

  正義の反対は悪ではない。もう一つの正義だ。

  『LGBTの不都合な真実』秀和システム 松浦大悟／著   2021年6月1日、朝日新聞の「交論」にて、「社会の中の性風俗業」というテーマで、私とソーシャルワーカーの藤田孝典氏の対論記事が掲載された。 新型コロナ […]

• 2021/10/22

  「ぜんぶ子宮のせいだ」と「ぜんぶ男社会のせいだ」の共通点

  『妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ』集英社 橋迫瑞穂／著     あなたは、「子宮系」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「ネットの記事で見かけた」「書店に並んでいた本を見たことがある」という人 […]

• 2021/09/03

  悩みとは、人とつながるための武器である　『「非モテ」からはじめる男性学』

  『「非モテ」からはじめる男性学』集英社 西井開／著     本書『「非モテ」からはじめる男性学』は、モテないことについて悩む男性たちの語り合いグループ「ぼくらの非モテ研究会」発起人である著者が、男性が […]

• 2021/08/06

  SNSの時代に、失われた文脈と敬意を求めて

  『限界から始まる』幻冬舎 上野千鶴子　鈴木涼美／著     稀代のフェミニスト・上野千鶴子氏と、気鋭の作家・鈴木涼美氏による往復書簡。面白くないはずがない。上野氏は私の大学時代の指導教員である。鈴木氏 […]

• 2021/07/13

  「叩きやすい相手を叩く」でいいのか？　「ハラスメント疲れ」の方にこそ読んでほしい一冊

  『捨てられる男たち　劣化した「男社会」の裏で起きていること』SBクリエイティブ 奥田祥子／著     セクハラ、パワハラ、モラハラなど、ハラスメントに関する報道や事件は、連日のようにメディアやSNSを […]

• 2021/04/29

  公的支援から除外されてきた若年男性たちの半世紀

  『夢幻の街　歌舞伎町ホストクラブの50年』角川書店 石井光太／著     水商売や性風俗など、いわゆる「夜の街」の高収入ワークで働く女性たちに対しては、「なぜ働くのか」「いくら稼げるのか」といった好奇 […]

• 2021/04/09

  全ての人が「観客を作ること」から逃げられない時代

  『ゲンロン戦記』中央公論新社 東浩紀／著     『ゲンロン戦記　「知の観客をつくる」』は、批評家である東浩紀氏が2010年に新たな知的空間の構築を目指して会社を立ち上げてから現在に至るまで、約10年 […]