akane
2019/08/30
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2019/08/30
みなさん、こんにちは。3時代を駆け抜けた毛髪診断士の余慶尚美です。
突然ですが、いきなり枕からモワァ~っと重い「におい」を感じたことはありませんか?
つい最近まで、シャンプーの香りしかしなかったのに、今は明らかに何か違う、ねっとりとしたニオイが枕から・・・そう、それはひょっとしたら、「加齢臭」かも。
そして、男性の皆さん、ご自分では、ロマンスグレーでダンディに決めてみた! と思っていても、貴方から放たれている「加齢臭」に周りは、残念っ! と 思っているかもしれません。女性の皆さんも同じです。特に、更年期世代以降の女性なら「頭皮臭」が「加齢臭」にスイッチしてもおかしくないのです。
頭皮臭とは、頭皮の常在菌による皮脂分解や皮脂の酸化などによって引き起こされます。皮脂を分泌する脂腺は毛が生えているところに必ずあるので、頭部は自ずとニオイの温床になりがちなのです。
本来、頭皮臭や加齢臭は男性ホルモンの影響から皮脂分泌や発汗量の多い男性に多いのですが、女性も歳を重ねると今まで皮脂分泌や発汗を抑えてくれていた女性ホルモンの働きが鈍くなり、男性ホルモンが相対的に優位になることで、頭皮臭や加齢臭のような「臭う汗」が増えてきます。
また、「加齢臭」だけでなく、若い世代でも偏った食事、運動不足、睡眠不足、ストレスなどからホルモンバランスが崩れやすくなることで「頭皮臭」に悩む人がどんどん増えています。
今回は、「頭皮臭、加齢臭」の予防、改善策を2週にわたってご紹介しましょう。
まずは「頭皮を清潔に保つこと」が、もっとも大切です。
「今日は、汗をかいていないし面倒くさいから髪を洗わなくても大丈夫だろう」と思われる方もいらっしゃると思います。けれども、たった1日でも髪を洗わなかったとしたら、皮脂が酸化してしまい、臭い発生の原因となるので気を付けましょう! 毎日洗髪しても、頭皮が乾燥することはありませんし、外的要因から頭皮を守る「皮脂膜」は1日で再生するので、洗いすぎということは決してありません。
大事なことは、以下の通りです。
(1) 過度に頭皮をごしごしと洗いすぎるのはNG
(2) 頭皮の皮脂のとりすぎにも注意! 朝晩洗う方は、低刺激、アミノ酸系シャンプーがおススメ
(3) 洗髪剤が頭皮に残らないようによくすすぐこと
(4) 頭皮、髪を完全に乾かすこと
毎日の洗髪で、臭いの原因となる過酸化皮質、雑菌の繁殖を抑えることができます。
これはあらゆる世代に言えることなのですが、運動不足やエアコンの影響で汗腺の働きが衰え、汗をかく機会が減ると汗腺自体が休眠し、「臭う汗」が出るようになります。加えて、更年期世代以降の女性の場合、女性ホルモンの減少により、発汗を促進する働きがあるととされる男性ホルモンの影響が強くなり、汗をかきやすくなります。
そもそも汗をかく目的のひとつは脳の温度調節のためなので、脳に近い部分は汗腺機能が高く、脳から遠い下半身は衰えやすい傾向にあります。
更年期障害の特徴的な症状のひとつである「ホットフラッシュ」は、まさに、下半身の汗腺が充分に働かず、上半身の汗腺だけで体温調節を行おうとした結果、一気に上半身から汗が出てくるというものです。実は、この一気に汗をかくということが「臭う汗」の原因となります。というのも汗は本来、さらさらとした水のような汗をじわじわとかくの理想。急激に汗をかくと、その中にアンモニアや乳酸などの「臭い成分」や雑菌の餌となる皮脂が含まれます。また、更年期世代の女性は、イライラしたり、ストレスがたまりやすかったりして精神的な汗をかくことも多くなります。こちらの汗もホットフラッシュと同じような「臭う汗」になりがちです。
特に汗のかきやすい頭部は、頭皮臭と加齢臭の原因になります。ですので、日頃から良質のサラサラの汗をかくための汗腺トレーニングとして‘運動や毎日の入浴’を欠かさない事。そして、不安になったり落ち込んだり、イライラして心穏やかにいられなくなったら……「一呼吸、深呼吸」をして精神的なリラックスが図れるように心がけましょう。
更年期以降の方に、特に、【おススメのお茶】
ホットフラッシュを鎮めてくれる「菊花茶」と女性ホルモン様作用がある「フェンネル」のブレンド茶
次回は後編。さらに実用性のある“髪と頭皮のにおい対策”についてお話したいと思います!
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