ryomiyagi
2021/10/25
美術の力II
ryomiyagi
2021/10/25
元来、美術というものは歌謡曲や映画とちがって、すぐに誰にでも入ってくるような安易なものではない。言語と同じく、ある程度の素養が必要であり、センスや好き嫌いではなく、前提となる知識があってはじめて理解でき、感じることができるものなのだ。こうした知識は日本の学校教育では得られないが、美術館に足を運び、適切な美術書を読むことによって培うことができる。
1963年愛知県名古屋市生まれ。美術史家、神戸大学大学院人文学研究科教授。東京大学文学部美術史学科卒業、同大学院修了。『カラヴァッジョ――聖性とヴィジョン』(名古屋大学出版会)でサントリー学芸賞などを受賞。他の著書に、『食べる西洋美術史』『ウォーホルの芸術』『美術の力』(以上、光文社新書)、『刺青とヌードの美術史』(NHKブックス)、『モチーフで読む美術史』(ちくま文庫)、『闇の美術史』『聖と俗』(以上、岩波書店)、『そのとき、西洋では』(小学館)、『聖母の美術全史』(ちくま新書)など多数。
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