みんな、なんでパパ活はじめたの? パパ活当事者女性インタビュー
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女性が年上の男性とデートをして、見返りに金銭的な援助を受ける――こうした「パパ活」が隠れた社会現象となっています。そんな中、パパ活を社会学の知見から分析した光文社新書『パパ活の社会学』が昨年秋に刊行になりました。刊行後もブームの衰えは見られず、定着の兆しすら見られるパパ活の実態を深堀りするべく、著者の坂爪真吾氏をモデレーターとして、実際に交際クラブ経由でパパ活を行なっている女性たち3人をお招きし、お話を伺いました。パパ活市場で躍動する当事者たちの肉声に、全4回で迫ります。

 

 

はじめては、好奇心から。

 

―― お集まりいただき、誠にありがとうございました。恐れ入りますが、自己紹介をしていただいてもよろしいでしょうか。

 

あやかさん(以下、あやか) あやかと申します。年齢は28歳で、大手通信会社で総合職として働いています。結婚しています。2018年2月に交際クラブに登録して、パパ活を始めました。主人が出張などで家を空けることも多く、自由な時間があって、日常がつまらないと思っていました。そこで、何かしようと思って、インターネットを見ていたらパパ活のことが出てきました。パパ活のことは、テレビや雑誌などで取り上げられていたので、知っていて、ちょうど流行っているような感じもあって、好奇心8割で飛び込んでみたのがきっかけです。

 

あやさん(以下、あや) あやです。年齢は33歳で、病院の受付をしています。既婚者です。交際クラブに登録したのは2018年の4月です。パパ活のことは友達から聞きました。

 

たまきさん(以下、たまき) たまきです。24歳で、学生として大学に通っています。2017年の11月あたりからパパ活を始めました。

 

――みなさんは、パパ活に対するイメージはありましたか?

 

あやか いわゆる愛人のようなことをするのかな、というイメージです。

 

――愛人契約的なことに対する抵抗などもあまりなかったですか?

 

あやか やったこともなかったですが、私自身とても好奇心が強いので、知らないことは
どんなものだろう? といった感じで、とくに怖さもなかったです。

 

――とくにご主人との関係に不満があるとか、そういうわけではなかった?

 

あやか すごく円満でとくに問題はありません。ただちょっとつまんないぐらいの。

 

――パパ活には、実は夫婦円満な人が多いという印象です。夫婦仲が悪いからパパ活という見方もありますが、逆に円満だからこそパパ活ができるというケースも多いですね。

 

あやか 主人と離婚しようとかそういのはまったくありませんし、そこをゆるがすような気はまったくないですね。

 

あや 私はお小遣い稼ぎというのもありますが、一番は退屈だったというのが大きいです。友達がやっていたから、私もやってみようかな、という感じです。

 

パパ活はどれくらい広がっている?

 

――お友達経由というお話がありましたが、周りにもパパ活をやっている方はけっこういらっしゃるんですか?

 

あや そうですね。あやかさんや私と同じように、日々の退屈が理由で始めた子はいますね。お金に困っているような子はいないです。ちょっと贅沢してみたいというのが理由で始めた子もいます。

 

――パパ活をやられているご友人同士で情報交換されることってあるんですか?

 

あや たまに(笑)。違う交際クラブだったり、アプリやサイト経由でやっていたり、パパ活の手段はまちまちです。アプリやサイトからやっている子の方が多いかもしれません。

 

――既婚とのことですが、夫婦仲がとくに悪いとかではなく?

 

あや まったく。

 

たまき 私は、知り合いがやっている子がいて、同じように好奇心から。予定を入れるのが好きなタイプで、毎日違うことでぎゅうぎゅうにしておきたい。オフの時間とかいらない。自分の時間をぜんぶ色々なことをしたい、というのでパパ活の予定を入れ始めたのがきっかけです。

 

――お金がどうこうといった感じではなかったのでしょうか?

 

たまき 割とお金はどうでもいいです(笑)。あれば「ありがとう」みたいな(笑)。

 

――パパ活を始める理由はお金から…というイメージもありますが、お金が第一の人はパパ活で上手くいっていないケースが意外と多いですね。

 

(取材協力:ユニバース倶楽部)

 

(第2回に続く)

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パパ活の社会学

パパ活の社会学援助交際、愛人契約と何が違う?

坂爪真吾(さかつめしんご)

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