キラキラ投稿への「いいね!」は労いの心で! おしゃれの哲人・地曳いく子の“SNSの呪い”の解き方
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プロのモデルだって「ぱっと着て即おしゃれ」ではない

 

ファッションの仕事をしてきた私が自戒を込めてお話しすると、ファッショングラビアで服を着こなしているように見えるキラキラの権化のようなプロのモデルだって、本当は、ぱっと着て即おしゃれ、ということはありません。

 

ヘアメイク、スタイリストに編集者と、プロがよってたかって“似合わせ”ますし、それでも似合わなければ着替えさせます。

 

その上でカメラマンは何十枚も撮り、その中から選りすぐりのカットを選びます。

 

「最高の1枚」の裏側には、それだけ人の手もお金もかかっているのです。

 

非日常を真に受けずに、ねぎらいの「いいね!」を

 

一見、素人がやっているように見えるインスタもそれと同じ。

 

今はインスタが仕事という人も多いですから、アングルを調整したり、ライティングを変えたり、背景を変えたり、いろいろな加工を施したり……下手をすると、1枚の写真を投稿するのにゆうに2時間はかけているのではないでしょうか?

 

プロ意識の高いインスタグラマーはそんなことはおくびにも出しませんから、非日常の世界をいかにも日常のように演出し、たくさんの「いいね!」をもらっているわけです。

 

ですが、それを真に受けてしまったら、苦しくなるのは当たり前。

 

思わず「いいね!」を押したくなるような素敵な写真を見かけたら、「これを撮るのにすごくたいへんだったでしょうね……」と、ねぎらうような気持ちで押すのが、正しい「いいね!」なのではないでしょうか。

 

※この記事は、『おしゃれは7、8割でいい』(地曳いく子・著/光文社刊)をもとに作られました。

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地曳いく子(じびき・いくこ)

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