ファッションはルールを守っていても失敗する!|地曳いく子の『おしゃれは7、8割でいい』
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ryomiyagi

2019/11/20

 

女性ファッション誌で30年以上のキャリアを誇る人気スタイリスト・地曳いく子さんの最新刊『おしゃれは7、8割でいい』(9月19日発売・光文社刊)より、一部を抜粋してご紹介します。

 

「似合う服がない!時間もない!もう無理!」なあなたを救う、人生とおしゃれがラクになるヒントが満載です!

 

「転ばぬ先の杖」を手放そう

 

以前、『着かた、生きかた』という本で書いたのですが、私は、35歳を過ぎたら生き方が着方に表れると思っています。

 

だから、こんなにファッション教則本(それも、冒険しようというものはなくて、「無難だけどおしゃれ」「プチプラだけどおしゃれ」「これさえあればおしゃれに見える」というものが多い)が流行っている時代は、ああ、みんな失敗したくないんだな、“転ばぬ先の杖”をつきながら、そろりそろりと先へ進もうとしているんだな、と思います。

 

こんな時代にしてしまったのは、先を行く私たちが「失敗しないための情報」ばかり垂れ流してきたのもひとつの原因でしょう。

 

私たちが伝えてきたのは、「このルールを知っていれば失敗しませんよ」ということ。

 

でも本当は、今さら言いづらいのですが、「ルールがあっても失敗する」のです。

 

だって、ルールというのは応用範囲に限りがあり、ほとんどの人はそこからはみだしてしまうから。しかも恐ろしいことに、ルールは刻一刻と変わります。

 

だから、自分で失敗をちゃんと経験して、マイルールを作り上げた人が最強。

 

「エラーは将来のおしゃれの肥やし」と考え、どれだけエラーを経験したかが、40代以降のおしゃれを決めます。

 

深い谷があるからこそ、高い山もある、というわけです。

 

失敗上手になりましょう

 

私がなぜ、こんなに失敗失敗というのかというと、これから先、私たちが経験する失敗は、おそらく、こんなもんじゃないからです。

 

今は知らないうちに明治維新が起こっているくらいの変革期ですから、どんなことでも、失敗して当たり前。うまくいかなくて当たり前。

 

ここからさらに、世の中は大きく変わっていくでしょう。そうしたら、いくら準備していても、予想外の展開や、今までなかった価値観がどんどん生まれてきます。

 

そのとき、いくら“転ばぬ先の杖”をいっぱい持っていたとしても、もう絶対、誰でも何回かは転んでしまう可能性があると思うのです。

 

そのときのために、今からこつこつ失敗をしておくことをおすすめしたいのです。

 

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