akane
2018/10/17
akane
2018/10/17
23歳年収2億円――。大阪・北新地のNO.1キャバ嬢、進撃のノア(@shingeki_noa)。
人生にとって大切なことは、すべて夜の世界が教えてくれた――。そう語る彼女が、どんな時代でも、どんな環境でも、成功する自分のつくり方を、赤裸々に明かした初めての著書『好かれる力』からどんな人にも通じるエッセンスを紹介します。
見るからに怖そうなお兄さんが子どもや子犬とじやれ合っていたら、なんかキュンとしませんか?あの人、「意外と」優しいんやな~、「意外と」子どもに好かれるタチなんや……こんなふうに感じて、一気にその人に対する印象がいい方向に変わってしまう。ギャップ萌えってやつです。
人って見た目にダマされるから、こういう意外性はすごく使えます。特に、キャバクラの世界はなおさら。だからわたしは、見た目と中身のギャップを利用して、印象アップを図っています。
わたしのインスタを見てくれている人ならわかると思うんやけど、わたしは、いわゆるキャバ嬢っぽくない雰囲気をウリにしています。しっとりとドレスを着こなしたりもしないし、優しく微笑んだりもしないし、それどころか変な恰好で元気に暴れ回ってる感じ。
そういうタイプのコがテーブルで一番気遣いができていたりすると、「あのコ、変な恰好してるけど、中身はちゃんとしてるやん」「見直したで」って、好印象につながることは少なくありません。
当たり前の接客をしているだけで、「まさかあの常識なさそうなコが……」って感心してくれるなんて、労力ゼロですごい効果やん!こんな効率的な方法ってほかにないと思うんです。ビジネスで言うところの「最小の力(コスト)で最大のパフォーマンスを上げる」ってこういうことなんやと実感。
でも、いくらギャップを狙うといっても、ふだんは真面目な接客のコがいきなり悪ぶったりしたら「どうしたん?」と心配されるだけなので、ふだんマイナスなイメージを持たれやすい人限定の方法かもしれません。
でも、じつはわたしにも、きらびやかなドレスのキャバ嬢ファッションで接客していたころがありました。それは「キャバ嬢だから、こういう恰好をしなくてはいけない」と思い込んでいたから。
「キャバ嬢だから~しなくてはいけない」というキャバ嬢側の固定観念は、裏を返せば「お店で疑似恋愛して、色恋営業をする」とか「ブランドものばかり買う」とか、そういうキャバ嬢に対する世間のイメージにつながっています。
つまり、自分がキャバ嬢ファッションに身を包んでいるうちは、世間のイメージや固定観念を受け入れていることになる。だから、偏見や固定観念もぜーんぶひっくるめて捨ててしまえ! って、ある日思ったんです。これも、ギャップのひとつです。キャバ嬢が「キャバ嬢なら~しなくては」と思い込んでるのと同じで、お客さんも「キャバ嬢なら~のはず」って思い込んでます。そこをハズしていくんです。
たとえば、リュックを背負うとか。キャバクラでは席を移動するときにポーチを持っていくんやけど、リュックのほうがいろいろ入るやんって気づいて、一時期リュックを背負っていたんです。そうしたら、お客さんに「リュックのコ」って覚えてもらえるようになって一石二鳥。その後は食パン型のポーチを使ったりもしました。羽が生はえた靴なんかもはいとったなぁ……。
いつの間にかそれが “進撃のノア” のキャラなんやって浸透して、怒られるどころか 、「悪くは見えへんし、なんならハマってるし、ええやん」って感じになった。ここまでたどり着けたのも、最初に「~しなくてはいけない」って思い込みをばっさり捨てたから。そんなのにこだわってたら、“らしさ” を出すことなんて一生できへんで!
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以上、進撃のノア『好かれる力』(光文社)を一部改変して掲載しました。
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