2018/07/18
大山 ヴィレッジヴァンガード新店立ち上げ隊長
『UX侍 スマホアプリでユーザーが使いやすいデザインとは impress Digital Books』インプレス
森田 雄 /著、 深津 貴之/著、 三橋 ゆか里/著
「本が好き。」って名前のサイトでしれっと電子書籍を紹介してみても大丈夫でしょうか?
ちょっとドキドキ。
「User Experience」って言葉だけでも覚えて帰ってくだされば幸いです。
User Experience(以下UX)とは、本書の言葉を借りれば、
「製品、システム、サービスを使用した、および/または、使用を予期したことに起因する人の知覚(認知)や 反応」
のことです。
もうちょっとくだけた言い方をすれば
「製品、システム、サービスのユーザーが
感じ、考え、行動することすべて」
って感じでしょうか。(ちなみにUIはUser Interface:製品それ自体を含むユーザーが目にするもの触れるものすべて)
そしてそのUXのデザイナーともなれば、
ユーザーの考えや行動をデザインする、あるいはコントロールする、
ってことなので、ややもすると神の領域みたいな気もしてきます。
でも、それってじつは商売をやる人間が必ず考えないといけないことなのでは?
その商品は誰がどんなシチュエーションで使うのか?
そのサービスは誰が必要としていて、どんなチャネルで届ければその人にリーチするのか?
いわゆる「顧客視点」というヤツですが、これ考えるのってまさに「UXデザイン」じゃん、と思います。
この本自体2015年の本ですし、IT系の業界にいる人にとってUXは当たり前の言葉なのかもしれませんが、
自分は1年ほど前にネットで読んだ著者の深津さんの記事で初めてその言葉、というか概念を知りました。
そして知った時に、UXを考えるのって、商売の原点なんじゃないか、
と真理を見つけたような清々しい(きよきよしいじゃないよ)気分になったことを覚えています。
店でいろんな商品を関連付けて並べてPOP書いて、という何百回とやってきたことも
UX(って言葉は当時知らなかったけど)がちゃんと考えられていたものってやっぱり売れてた気がします。
前置きが長くなりました。
で、この本なんですが、まるでアプリ開発現場の会議の実況中継のような臨場感があります。
いろんなアプリの開発現場でインタビューするんですが、
著者の二人がとにかくナチュラルに改善点を指摘し過ぎw
そこからの盛り上がりで、他社の会議をのぞき見しているような「お得感」&「いけないことしてる感」を味わえます。
ま、直接役に立つことなんてほとんどないと思いますが、
この本に出てくる人たちを「ヒットアプリの開発者」ではなく、
「ヒット商品の開発者」と考えると、
その人たちの生の声にこんなに触れられる機会、ってめちゃくちゃレアですよ。
全員に共通するのは、徹底した「ユーザーファースト」です。
「誰かが必要とするもの、誰かをハッピーにするものこそが商売として成功する」
って圧倒的に正しい。
って言ってるこの駄文はどこかの誰かに必要とされるのか…あ、いかん。闇落ちする。考えるのやめやめ!
誰得なモノも世の中必要だよね!
とりあえずいろんなモノやサービス、アプリなんかのUI/UXを気にしだすと単純に毎日の気付きが増えるし
おもしろいですよ。
このサイト、「本がすき。」って正式なサイト名で検索かけても勝手に「本が好き」の結果を表示するの、
googleのUI的に問題あるよな、とか。(すいません!)
技術的にはスクロールで一気に表示できるのに
広告の表示回数=広告費稼ぐために何ページにも分けて表示させるネットニュースなんてクソだな、とか。
そしてこの本が電子書籍で、横書きで、30分程度で読み終わるボリュームなのも、
当然「スマホで移動時間中に読むこと」をUXデザインされているからですね!
ー今月のつぶやきー
娘とハマって観てたミラちゅーロスが治まりません…
「応援が力になる」ってアイドルという存在のメタな描き方として完璧だった。
マジマジョの戦い方(魔法で相手を失敗させるとか…)のミもフタもなさが萎える…
そしてさっさとマジマジョに移行できる娘がちょっと寂しい。
…ってこれ世のお母さんたちが仮面ライダーでハマるロスや!
『UX侍 スマホアプリでユーザーが使いやすいデザインとは impress Digital Books』インプレス
森田 雄 /著、 深津 貴之/著、 三橋 ゆか里/著