伝統のミステリーをはじめ、現代小説、時代小説、さらには官能小説まで、さまざまなジャンルの小説やエッセイをお届けしています。「本がすき。」のコーナーでは光文社の新刊を中心に、インタビュー、エッセイ、書評などを掲載。読書ガイドとしてもぜひお読みください。(※一部書評記事を、当サイトでも特別掲載いたします)
2022/06/03
『ヒカリ文集』 松浦理英子/著 その人の存在感の本質というのは、不在時の存在感の濃さで決まる。その場にいなくても、話題にされ、絶えず思い出される人間。学生劇団「NTR」の中でその位置にいたのは、賀集ヒカリだ […]
2022/06/02
『脱北航路』 月村了衛/著 おお、久しぶりに読む潜水艦アクションではないか! このジャンルでは大ヒットを記録したトム・クランシーのデビュー作『レッド・オクトーバーを追え』や、吉川英治文学新人賞受賞作の福井晴 […]
2022/06/01
『八月の母』角川書店 早見和真/著 高校卒業後、すぐに地元を離れた私は、そこを出たことのない友達や親戚との付き合い方が分からない。その代わり同窓会などで目にする時間軸と連帯で身動きできない蜘蛛の巣のような関 […]
2022/05/10
■よろず御用承り所を営む〈千成屋お吟〉シリーズの第二弾。 『菜の花の道 千成屋お吟』 藤原緋沙子/著 表題作は四年前、娘おはつの許嫁・佐之助が襲われた事件の犯人を捕まえた千成屋が再び、おはつ絡 […]
2022/05/09
『香君』文藝春秋 上橋菜穂子/著 毎回緻密に構築されたファンタジー世界で読者を魅了する上橋菜穂子。本屋大賞を受賞した『鹿の王』ではウィルスや医療といった題材が扱われたように、実社会の生活に繋がるような要素が […]
2022/05/06
『朱色の化身』 塩田武士/著 元新聞記者でライターの大路亨は、同じく元記者でガンを患った父から辻珠緒という女性と会えないかと依頼される。かつて大路が取材したこともある珠緒は、行方がわからなくなっていた。これ […]
2022/03/30
『シソンから、』亜紀書房 チョン・セラン/著 斎藤真理子/訳 『シソンから、』というタイトル通り、苛烈な人生を生きたシム・シソンという女性がハブとなり連綿と続く家族三代の群像劇だ。生前は、美術評論や随筆を書 […]
2022/03/29
『ロング・アフタヌーン』中央公論新社 葉真中 顕/著 仕事納めの日、新央出版の編集者・葛城梨帆の元に、突然原稿が届く。差出人は志村多恵。その名を見て梨帆の記憶が甦る。七年前に社が主催していた短編新人賞で多恵 […]
2022/03/28
『我が友、スミス』集英社 石田夏穂/著 スミスとは「スミス・マシン」。筋肉のトレーニング・マシンの名称だ。バーベルの左右にレールが付いて軌道を補助するため、比較的安全に使える。一年と三か月前から体を鍛え始め […]
2022/03/09
『かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖』幻冬舎 宮内悠介/著 舞台は明治末期、実在の芸術家たちが続々登場するという、異色の連作ミステリが登場した。 明治四十一年。親から画家の道を反対され、医者を目指しな […]
株式会社光文社Copyright (C) Kobunsha Co., Ltd. All Rights Reserved.