伝統のミステリーをはじめ、現代小説、時代小説、さらには官能小説まで、さまざまなジャンルの小説やエッセイをお届けしています。「本がすき。」のコーナーでは光文社の新刊を中心に、インタビュー、エッセイ、書評などを掲載。読書ガイドとしてもぜひお読みください。(※一部書評記事を、当サイトでも特別掲載いたします)
2022/03/07
『捜査線上の夕映え』文藝春秋 有栖川有栖/著 大阪のマンションで殴殺された男性が発見された。凶器は部屋にあった置物。死体はスーツケースに詰められ、クローゼットに置かれていた。交際していた女性や彼から金を借り […]
2022/01/06
『ものがたりの賊』文藝春秋 真藤順丈/著 物語は、関東大震災に見舞われた東京の悲劇から始まる。朝鮮人が井戸に毒を入れた、あちこちで放火しているとの流言蜚語に煽られた群衆が暴徒化しているのを、親譲りの無鉄砲が […]
2022/01/04
『熔果』新潮社 黒川博行/著 ーわしや。待ってる。 堀内伸也にかかってきた伊達誠一からの電話で、このシリーズは動きだす。そう、大阪府警の元マル暴刑事コンビだ。刑事という仕事が大好きで腕利きでも […]
2021/11/30
『らんたん』小学館 柚木麻子/著 実在の人物をモデルとしたいわゆる評伝小説は、史実と、史実が分からない部分をどのように創作で埋めるか、それらをどのようなトーンで描くのか、著者の力量が問われるものだ。柚木麻子 […]
2021/11/29
『幻の旗の下に』集英社 堂場瞬一/著 これまでさまざまなスポーツ小説を書いてきた堂場瞬一の作品が、このような堂々たる大作に結実した事を、まずは喜びたい。 扱われているのは、日中戦争の拡大を受け […]
2021/11/26
『救国ゲーム』新潮社 結城真一郎/著 限界集落を奇跡の復活へ導いたカリスマ・神楽零士が、殺害された。ネット動画の論客パトリシアが犯行声明を発する。事件のあった集落の住人・晴山陽菜子は真相解明のため、旧知の仲 […]
2021/10/29
『北緯43度のコールドケース』講談社 伏尾美紀/著 クローズドサークルで起きた密室殺人と武侠小説が融合した本格ミステリーである桃野雑波『老虎残夢』。そして札幌を舞台に未解決事件に挑む女性刑事を描いた本書。第 […]
2021/10/28
『開城賭博』光文社 山田正紀/著 あと2年でデビューから50年というベテランなのに、山田正紀の小説はいつも斬新で瑞々しい。琴線にコツンと触れた、歴史書の一行、故人の愛読書、食べ物の由来などから発想し物語のう […]
2021/10/27
『木曜殺人クラブ』早川書房 リチャード・オスマン/著、羽田詩津子/訳 カトリック教会の元敷地に建つ高級リタイアメント・ビレッジ、クーパーズ・チェイス。その住人たち四人が楽しむ趣味サークル「木曜殺人クラブ」は […]
2021/10/06
『余命一年、男をかう』講談社 吉川トリコ/著 リアルな本音が心のツボを押しまくってくる快作、それが吉川トリコ『余命一年、男をかう』だ。主人公は節約が趣味でせっせと老後の資金を貯めてきた片倉唯、四十歳。事務職 […]
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