伝統のミステリーをはじめ、現代小説、時代小説、さらには官能小説まで、さまざまなジャンルの小説やエッセイをお届けしています。「本がすき。」のコーナーでは光文社の新刊を中心に、インタビュー、エッセイ、書評などを掲載。読書ガイドとしてもぜひお読みください。(※一部書評記事を、当サイトでも特別掲載いたします)
2023/03/14
『貸本屋おせん』文藝春秋 高瀬乃一/著 由原かのんの『首ざむらい』に続き、第百回オール讀物新人賞を受賞した「をりをり よみ耽り」を第一作とした連作集で、二作を比べるとどうやらこちらの方に軍配が上がりそうだ。 […]
2023/03/13
『名探偵のままでいて』宝島社 小西マサテル/著 第二十一回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞作品。孫が持ち込む謎を祖父が名推理で解き明かす、いわゆる安楽椅子探偵ものだが、その祖父はレビー小体型認知症 […]
2023/03/10
『黄色い家』中央公論新社 川上未映子/著 二〇二〇年。二十代女性への監禁・傷害の罪で吉川黄美子被告・六十歳の初公判が開かれた。その記事を読んだ花は、黄美子と暮らした過去を思い、当時一緒だった蘭と会う。もう一 […]
2023/01/17
『東京彰義伝』講談社 吉森大祐/著 時は明治十五年。山岡鉄舟は明治新政府太政官よりの、戊辰の勲功記録を明らかにせよとの通知を無視していた。このままでは勝海舟一人の手柄となると、鉄舟の弟子で讃岐藩出身の剣士、 […]
2023/01/16
『連鎖』中央公論新社 黒川博行/著 食品卸会社を経営する篠原紀昭が失踪したと妻の真須美から届け出があった。経営はあまり順調ではなく、一度目の不渡りを出した直後であり、闇金業者からも脅されていたという。自殺の […]
2023/01/13
『子宮』河出書房新社 盛可以/著 河村昌子/訳 中国湖南省益陽の農村に生まれた戚念慈(チー・ニエンツー)から始まる初(チユー)家の女たちの生き方が、百年に及ぶ中国社会の変化を背景に描かれていく。戚念慈やその […]
2022/12/12
『君のクイズ』朝日新聞出版 小川哲/著 クイズ番組に出演した三島玲央は、決勝まで進んだものの敗れる。対戦相手の本庄は、最後の一問を問題文がまだ一文字も読まれる前に、早押しで解答したのだった。やらせか、それと […]
2022/12/09
『ちとせ』祥伝社 高野知宙/著 第三回京都文学賞受賞作である。ただし“中高生部門”ということからもわかるように作者は十七歳の高校生である。酷な言い方をすればそんな海のものとも山のものともつかぬ作家を取り上げ […]
2022/12/05
『金環日蝕』東京創元社 阿部暁子/著 『鎌倉香房メモリーズ』シリーズや車いすテニスを題材にした『パラ・スター〈Side百花〉』『パラ・スター〈Side宝良〉』などで注目されてきた著者が、はじめてデビュー版元 […]
2022/11/10
『クローゼットファイル 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』講談社 川瀬七緒/著 桐ヶ谷京介は高級ブランドと特殊な技術を持つ職人や工場を結びつける服飾ブローカーだ。コロナ禍でも、高円寺南商店街の小さな店にはオンラインで […]
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