akane
2018/09/04
akane
2018/09/04
私は10代のころから病弱で、10年ほど前には胆嚢摘出手術を受けました。ここ数年はお腹の調子が悪く、非常にしんどい思いをしています。病院の薬も漢方もさほど効果がなく、宗教団体や霊能者、占いなどにも多くの時間とお金を使いましたが、体調はいっこうによくなりません。これは、何か前世で悪いことをして、その報いを受けているからなのでしょうか。
あるいは運の悪い星のもとに生まれたのか、カルマが一斉に噴き出しているのか……。いまはかろうじて非常勤の仕事をしていますが、心身ともに疲労困憊です。何かアドバイスをいただけますか?
あなたは生まれつき病弱ですけれど、それは何か原因があるからではないですね。
カルマとか前世の報いだとか、そういうふうに思わないことです。あなたは、もともと胃腸が弱いですね。少しストレスを抱えたり疲れたりするとすぐ腸にくるのでしょう。だけどね、被害者になることはもう止めましょうね。
あなたは体力はないかもしれませんが、不幸ではないですね。
あなたの目には、周囲の同年代の人たちがみんな元気そうに、しあわせに見えるかもしれませんが、決してそんなことはないですよ。
40代になると誰しも、大なり小なり体力が落ちて疲れやすくなりますし、みんな何かしらの病気を持っていて、あなただけではないですね。
人はね、「もっとこうだったら、もっと違う人生だったのに」とついそう思ってしまいます。
だけどね、そういったことを今生の嘆きを、前世に結びつけて考えるのはやめましょう。そう考えたところで、何も変わらないのなら、もうそういうふうに考えないことですね。
まずあなたが病弱で生まれてきたことを、あなたがもう許してあげてください。あなたがあなたを、もうどうか勘弁してあげてください。
「もう少し健康だったら、人生は変わっていたかもしれない」と思うあなたの無念を、あなたがあなたを責めることをまずは止めてあげてください。
あなたはもう充分に悔やんで、悩んできたではありませんか。
病弱な体で頑張ってきたのですから、なんて自分はすごいのだと、そう思われてください。
そしてね、あなたは一度でも、ご自分の体に感謝をしたことはありますか?
病弱でもあなたの大切なお体なのですから、どうぞ一度だけでも、あなたの体に労わりの言葉をかけてあげてくださいね。 自分の身体を責める気持ちがなくなると、自ずと体力は少しずつでもついてくると思います。
病気でも何でも、何か悪いことがあると、何か前世や因縁と結びつけて考えたくなる人が多いですね。
祓って拝んで何かが変わるのなら、世の中とっくの昔に変わっていることでしょう。
40代だから、50代だからダメなのではなくて、もうダメだと思う心に、人はまいってしまうのでしょうね。
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