英国内の老舗百貨店や五ツ星ホテルからもオーダーが入る、「ショートブレッドハウス オブ エディンバラ」
中田ぷう「素晴らしきお菓子の缶の世界」

ryomiyagi

2020/11/27

お菓子の缶。それは私たちの暮らしのいちばん身近にある“芸術品”。ただお菓子を入れて売っているのではなく、中には思わぬ名画が使われていたり、著名なデザイナーが手がけていたりするのです。お菓子の缶を集めて40年以上。フードジャーナリストのわたくしこと中田ぷうが、知れば知るほど奥深い“お菓子の缶”の世界へご案内します。

 

 

英国ビスケット協会の会長であるレイン卿を父に持ち、“ベーカリー王朝”と呼ばれる一家に生まれたアンソニー・レイン氏。1989年、妻のフィオナとともに、“ベーカリー王朝の英知”を駆使してこれまでにないおいしいビスケット作りに着手します。そして生まれたのが「ショートブレッドハウス オブ エディンバラ」。そのおいしさが認められ、現在ではチャールズ皇太子が運営するオーガニックブランド「ハイグローヴ」のビスケット作りもお手がけています。

 

発祥の地であるスコットランドに

 

オクタゴナル缶(左から塩キャラメル・ホワイトチョコ&ヘーゼルナッツ・クロテッドクリーム)各1080円(税込み) ※オクタゴナル=八角形

 

英国の花といえばバラ。ウエールズなら水仙、そしてスコットランドといえばアザミです。企業のロゴから警察官の制服、ラグビースコットランド代表のエンブレムもアザミ! アザミにあふれているんですね。「ショートブレッドハウス オブ エディンバラ」もスコットランドの首都であるエジンバラで生まれ、そしてスコットランドの伝統菓子であるショートブレッドを作っているため、缶にもスコットランドへの敬意をこめてアザミの花が描かれているといいます。
2018年に登場した3種には八角形の缶を採用。これは円筒形の缶だと横に並べたとき転がってしまいますが、八角形だと転がらず、きれいに陳列できるためこの形を採用したとのこと。デザインだけじゃなく、実用性も考えてこの形に行き着いたと言います。

 

10月にはライフスタイルデザイナー“サラ・ミラー・ロンドン”とのコラボ缶も登場

 

サラ・ミラー缶(左からオリジナルレシピ・シチリアレモン・ステムジンジャー・ダークチョコレート・チョコ&オレンジ)2700円(税込み)

 

サラ・ミラー氏は英国で人気のライフスタイルデザイナー。家庭用品からファッション雑貨、ギフトまで幅広くてがけています。今年、そのサラ・ミラー氏とタッグを組んだコレクションが発売。10月7日~12日まで開催していた、「うめだ阪急」」の「英国フェア」でお披露目されましたが12月からは日本橋三越内「プレスタ」で常時購入が可能に。

 

 

サラ・ミラー氏らしい鮮やかな背景の色に、鳥や動物たちが描かれた華やかな缶。八角形のオクタゴナル缶に比べると約倍の高さ。それだけにこれからのホリデーシーズン、ワインやシャンパンなどとセットにしてギフトにするのもおすすめです。

 

12月上旬には数量限定の「七面鳥缶」が発売

 

 

そして“サラ・ミラー缶”と同じく、12月には数量限定で「七面鳥缶」(2970円・税込み)も販売を開始。毎年、ホリデーシーズンになるとこの“数量限定のイラスト缶”が出るのですが、オクタゴナル缶とはがらりと雰囲気が変わったかわいらしいものが多く、今年は色鮮やかな色使いが特徴的なアーティストCarrie May(キャリー・メイ)氏による、七面鳥のイラストが描かれたものが発売になります。
数量限定なため、クリスマスにはなくなってしまう可能性も高いので、欲しい方はぜひ12月になったら日本橋三越内「プレスタ」にお急ぎください。

「素晴らしきお菓子の缶の世界」

中田ぷう

ライター・編集者。缶収集家であり、3歳のころからお菓子の缶を集め始める。現在6畳一間が新旧の缶で埋め尽くされ、家族に迷惑がられている。一方でカルディ歴26年、コストコ歴19年のキャリアを持ち、業務スーパーマニアとしても雑誌やTVでも活動する。インスタグラム:@pu_nakata
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