akane
2019/06/05
あなたを分析し、操作するブラックボックスの真実
akane
2019/06/05
グーグル検索を使ったり、フェイスブックで「いいね!」を押したり、アマゾンで買い物をしたりするたびに、その裏では、特定のアルゴリズム(問題を解決するための計算方法・手順)が、私たちの行動と嗜好を常に分析している。
それにより画面にちょっと欲望をくすぐる「おすすめ」の広告が現れるくらいは無害だが、選挙前に世論操作的なフェイクニュースばかり読まされたり、「将来の」犯罪者として拘束されたりするのは問題だ。とはいえ、実のところ、アルゴリズムの導き出す答えはどれほど正確で、公正で、効果的なのか。
数学者である著者みずから、さまざまな簡易的実験や関係者への取材から、アルゴリズムやAIの現在の到達点、将来の可能性と限界を評価。AI脅威論の真実に迫り、人々の疑問と疑念を解いていく。 とりわけ、フェイスブック・データを不正に利用して英国のEU離脱投票やトランプの大統領選の勝利に携わったとされる選挙コンサル「ケンブリッジ・アナリティカ」の効果を一刀両断にした文章(本書収録)は海外でも話題となった。
ロンドン生まれ、スコットランド育ちの数学者。マンチェスター大学で数学の博士号を取得。オックスフォード大学とケンブリッジ大学で研究職に就いた後、スウェーデンに移り、現在ウプサラ大学の応用数学の教授。世界各地で、伝書鳩の飛び方、拍手の伝染、アリや魚の群れの動きなどの生物学的・社会学的現象を数学的に分析する研究に携わる。サッカー界のさまざまな事柄を最新の数学で分析した前著『サッカーマティクス』は、「サッカー本大賞2018優秀作品」に選ばれた。
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